いちご ハスモンヨトウ
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病害虫情報 : 2024/03/06
高知県 病害虫・生理障害台帳

老齢幼虫と被害株

孵化幼虫による被害葉;卵塊のあった葉を中心に集中的に食害される

被害果
作物名
いちご
一般名称
ハスモンヨトウ
学術名称
Spodoptera litura
(Fabricius)
症状
孵化直後の幼虫は卵塊のあった株を集中的に食害する。その後、成長するにつれて次第に分散する。心葉を食害することが多いが、花や果実も食べる。老齢幼虫は昼間株元などの日陰に潜み、夜間に活動することが多い。
発生条件
広食性の害虫でいちごのほかなす科、うり科野菜、だいず、さといもなど多くの作物を加害する。
露地では6月頃から発生が見られ始めるが、発生量が多いのは通常8月中旬から10月上旬にかけてである。25℃での幼虫期間は2週間程度で、6齢を経て土中で蛹になる。1世代経過するのに約1カ月を要する。
本種は休眠性を持たず寒さに弱いため、露地では越冬できない。しかし、加温施設では冬期も生存可能で周年発生を続ける。
対策
(1)施設の開口部に防虫ネット(目合い4mm程度以下)を張り、成虫の侵入を防ぐ。
(2)ほ場周辺ではさといも、だいずなど本種の寄生の多い作物の栽培を避けるとともに、ほ場周辺の除草に努める。ただし、雑草に本種が多発している場合に除草を行うと、幼虫がほ場内に移動してくることがある。このため、幼虫の発生が見ら始める前に除草を行う。
(3)中・老齢幼虫になると薬剤の効果が低下するため、若齢期防除に努めるとともに、薬剤抵抗性の発達を防ぐため同一系統の薬剤の連用は避ける。
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