高知県　病害虫・生理障害台帳

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生長点の被害状況；心止まりとなる





被害果
作物名

なす



一般名称

チャノホコリダニ



学術名称

Ｐolyphagotarsonemus latus
　(Banks)



症状

　寄生を受けると葉は奇形となったり、葉縁が裏側に巻き込み、葉裏は淡褐色に変色し、油を塗ったような光沢を生じる。また、生長点は心止まり症状となる。
　蕾や果実に寄生すると、蕾は開花しなかったり、奇形花になったりする。果梗やガクの部分は表面が灰褐色になる。また、果実もサメ肌状を呈し、灰褐色に変色する。



発生条件

　本種の寄主範囲はかなり広く、なすのほかにも多くの野菜類、花卉類、茶などで被害発生が見られる。
　発育は卵－幼虫－静止期－成虫という経過をたどる。本種の発育は非常に早く、20～30℃では卵から成虫になるまでの所要日数は５～７日である。１雌当たりの産卵数は50個程度である。
　成虫は新芽の伸長とともに、生長点や若葉に移動し、葉では裏面に多く寄生する。露地では８～９月に多いが、施設では周年発生し、被害の発生も露地に比べて多い。



対策

(1)常発する地帯では、周辺の雑草や樹木（茶、さざんかなど）が発生源となるので、雑草は除去し、樹木は薬剤を散布して発生予防に努める。
(2)最初にほ場の一部の株に被害が出て、その後拡大していくので、初発時に注意して少発生のうちに防除を徹底する。



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