ウイルス病 (CMV、 TAV)(cucumber mosaic virus、 tomato aspermy virus)
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作物名
キク
一般名称
ウイルス病 (CMV、 TAV)
学術名称
cucumber mosaic virus、 tomato aspermy virus
症状
TAVでは葉に退緑斑、黄斑、輪紋、えそ輪紋などを生じ、生育が悪くなる。花は変形し小型になり、花弁は斑入りや退色する。しかし、感受性と病徴の程度は品種によって大きく異なり、病徴を現さない品種も多い。
CMVでは病徴がほとんど現れない。
発生条件
CMV、TAV(ウリ科には感染しない)とも寄主範囲は広い。
主な伝染源は無病徴株を含めた罹病ギクであり、苗によって拡散する。また、アブラムシ類によって虫媒伝染したり、管理作業により汁液伝染する。
対策
(1)媒介虫であるアブラムシ類の防除を徹底する。
(2)挿し穂を採る親株には健全な株を選ぶ。
(3)摘心、 摘芽などの作業時に汁液で伝染しないようあらかじめ病株を処分しておく。
作物名
キク
一般名称
ウイルス病(CVB)
学術名称
chrysanthemum virus B
症状
大半の品種は無病徴である。
感受性の品種では、葉に退緑斑紋、葉脈透化、軽いえそ斑紋、軽い株の萎縮などを生じるが、品種によって病徴の程度は大きく異なる。
発生条件
主な伝染源は無病徴株を含めた罹病ギクである。苗によって拡散するほか、アブラムシ類による虫媒伝染や、管理作業により汁液伝染する。
対策
(1)媒介虫であるアブラムシ類の防除を徹底する。
(2)挿し穂を採る親株には健全な株を選ぶ。
(3)摘心、摘芽などの作業時に汁液で伝染しないようあらかじめ病株を処分しておく。
作物名
キク
一般名称
えそ病(TSWV)
学術名称
tomato spotted wilt virus
症状
葉にえそ輪紋や茎にえそ条斑を生じる。発病株は健全株に比べ生育が悪く、草丈が低くなる。病徴が最もはっきりするのは開花期前後である。なお、病徴の出方は品種によって異なり、ほとんど病徴を現さないものもある。
発生条件
アザミウマ類によって媒介されるが、特に、ミカンキイロアザミウマの媒介能力が高いと言われている。土壌伝染や汁液伝染はしない。
TSWVの寄主範囲は広く、キクの他にトマト、ピーマン、ナス、ガーベラ、スターチスなどの作物やノゲシ、オニノゲシ、セイタカアワダチソウといった雑草など150種以上に感染することが知られている。
対策
(1)発病株を早期発見し、抜き取り処分(焼却又は埋没)する。
(2)媒介虫であるアザミウマ類の防除を徹底する。
(3)親株は必要最小限養成し、アザミウマ類の防除を徹底する。
(4)種苗による持ち込みに注意する。
(5)TSWV、アザミウマ類ともに寄主範囲が広く、雑草なども増殖源となるので、圃場 とその周辺の除草に努める。
発病株;葉が黄化し、草丈が低くなる
発病株;茎にもえそが発生する
葉の病徴;輪紋状にえそが発生する
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