いちご ハダニ類(カンザワハダニ、ナミハダニ)
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高知県 病害虫・生理障害台帳

被害株;葉が白っぽくなり、株全体の生育が悪くなる

被害葉;葉表に白いカスリ状の斑点が現れる

被害葉;葉裏は褐変してくる
作物名
いちご
一般名称
ハダニ類(カンザワハダニ、ナミハダニ)
学術名称
Tetranychus kanzawai
Kishida、
Tetranychus urticae
Koch
症状
主に葉の裏側に寄生し、汁液を吸収するため、葉表には白いカスリ状の斑点が現れる。多発すると葉裏は褐色になり、株はハダニの吐く糸で覆われ、しまいには枯死する。
果実に被害が発生することは稀であるが、多発すると着色不良になる。
発生条件
カンザワハダニは野外では冬期に休眠するが、ナミハダニは暖地ではほとんど休眠しない。また、両種とも施設内では無加温でも休眠せず、冬期にも繁殖する。両種とも1世代に要する期間が短く、特に、高温、乾燥条件では増殖が激しく、短期間で高密度になる。
種によって生態は若干異なるが、ナミハダニでは発育零点は約9℃で、25℃では約10日で1世代をくり返す。1雌当たりの産卵数は100~150卵である。
対策
(1)ハダニ類の主な発生源はほ場内あるいはほ場周辺の雑草であるので、これらの雑草を除去し、環境整備を図る。
(2)苗による持ち込みを防止する。
(3)管理温度が高いほど増殖が旺盛となるので、適正な温度管理に努める。
(4)栽培終了時には他の病害虫の防除も兼ねて、蒸し込み処理を行う。
(5)高密度になると、防除が困難になるので発生初期の防除に努める。
(6)同一薬剤、同一系統の薬剤を連用すると抵抗性を獲得するので、薬剤はローテーション使用する。
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