高知県　病害虫・生理障害台帳

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被害株





被害葉





果実を食害する幼虫；果面に穴があく
作物名

なす



一般名称

ハスモンヨトウ



学術名称

Ｓpodoptera litura
(Fabricius)



症状

　主に葉を食害するが、蕾や果実も食べるため、減収や品質低下を招きやすい。ふ化幼虫は卵塊の周辺部から表皮を残して集団で食害する。このため、卵塊のあった周辺は葉が白～褐変する。発育するにつれ次第に幼虫は分散し、葉や果実などを暴食するようになる。老熟すると昼間は土のくぼみや落葉の下などに潜み、夜間に食害することが多い。



発生条件

　広食性の害虫で、なす科、うり科、まめ科など多くの作物を加害する。南方系の害虫で冬期も休眠しないため寒さに弱く、露地では越冬できない。このため、主な発生源は施設であると考えられている。露地では通常６月頃から見られ始める。世代を重ねるにつれ密度が高まり、８月下旬から９月にかけて発生が最も多い。施設では周年発生が見られる。幼虫は６齢を経て、土中で蛹になる。25℃における幼虫期間は約２週間、１世代に要する期間は１ヶ月程度である。



対策

(1)ほ場周辺に飼料作物やだいず、雑草繁茂地などがあると、幼虫が侵入して加害するので、ほ場周辺の作物を防除するとともに除草に努める。ただし、幼虫発生後に除草を行うと、幼虫の侵入を助長するので注意が必要である。
(2)育苗床や施設では開口部を寒冷紗や防風ネットで覆う。
(3)若齢期防除に努めるとともに、薬剤抵抗性の発達を防ぐため同一系統の薬剤の連用を避ける。



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