いちご 萎黄病
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病害虫情報 : 2024/03/06
高知県 病害虫・生理障害台帳

葉が奇形、小型化し、黄味を帯びる。
作物名
いちご
一般名称
萎黄病
学術名称
Fusarium oxysporum
Schlechtendahl:Fries f.sp.
fragariae
Winks et Williams
症状
新葉の3小葉のうち、1~2葉が奇形(小型)化して舟形になってねじれ、黄味を帯びる。奇形葉の発生は株の一方に偏ることが多い。葉は光沢、生気を失って紅紫色を帯び萎凋し、わい化したり株全体が枯死する。被害株の根冠部、葉柄、果柄などの維管束部は褐変し、根は褐変腐敗する。
発生条件
いちごのみに寄生する。土壌伝染と苗伝染によってまん延する、いちごは栄養繁殖によって増殖するため、親株が罹病するとランナー内の道管を経由して苗が発病したり保菌苗となる。土壌伝染は本菌の厚膜胞子が土中に生存して伝染源となり、根から侵入して発病する。
対策
(1)親株は無病のほ場から取り、採苗床や仮植床には無病地を選ぶ。
(2)窒素肥料を多用すると発病を助長するので、施肥量を適正にする。栽培終了後は、湛水除塩を行う。
(3)発生の危険性があるほ場では、太陽熱や土壌くん蒸剤を利用した土壌消毒を行う。
(4)品種間に抵抗性の差があり、‘宝交早生'、‘アイベリー(ニューベリー)'、‘麗紅'は発病しやすく、‘さちのか'、‘女峰'はやや発病しやすい。‘とよのか'は並、‘芳玉'、‘福羽'は発病し難い。常発地では抵抗性品種を栽培する。
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