利平(りへい)
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こうち農業ネット(果樹) : 2017/07/09
1.来歴
岐阜県山県郡大桑村の土田健吉氏が自園の実生樹の中から発見した偶発実生である。自然交雑による日本種×中国種の一代雑種と考えられている。
2.樹勢
樹姿は直立性に近く、樹勢は強健で樹冠(以下リンク参照)の拡大が早く、大木になりやすい、若木時代はやや徒長する傾向があるが、結果期に達するのは比較的早い。
新梢は黄色で長くて太いが、発生の密度は粗でニホングリに比べると枝数がかなり少なく感じられる。皮目はやや扁円形で小さく、分布の密度は中程度である。新梢の表面には多数の毛じが分布している。
3.果実
果実は扁球形で厚みがあり、中果横面は矩形を呈して厚い。中果の形状はよく整っていて果実の揃いもよい。座は小さいほうであるが森早生ほどではなく、接線は湾曲して滑らかな小波が見られる。1果平均重は20~25gで筑波、銀寄などと同程度である。果皮は暗紫褐色を呈して極めて濃く、縦線は認めがたい。果面には毛じの着生が多いが色調が優れ、光沢が強くて外観は美麗である。果皮、渋皮ともに厚い。果肉は黄色で、肉質は粉質でややもろい。香気が乏しくてやや風味を欠いているがシロップ漬け等の加工には適していない。
4.収穫期
9月中旬から下旬
5.種苗登録
なし
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