3.品種と作型(キク)
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こうち農業ネット : 2012/10/31
1)品種
キクは「夏ギク」、「夏秋ギク」、「秋ギク」、「寒ギク」の4つの品種群に分類され、それぞれに多くの品種が育成されている。
露地栽培では自然開花期ごとに、花色、花形、タイプ(輪ギク、スプレーギク、小ギク)別に品種を組み合わせて栽培を行うので、非常に多くの品種を必要とする。
施設栽培では開花調節によって少ない品種で周年的に栽培を行う。施設栽培における輪ギクの代表的品種は、秋ギクでは「秀芳の力」、夏秋ギクでは「精雲」である。
秀芳の力(白)
花系15cmくらいの大輪の抱え咲き、葉は立葉である。水揚げ、日持ちがよく満開になっても花形がくずれず市場性にすぐれている。電照抑制、シェード栽培、二度切り栽培に使われ、10月から6月開花までの幅広い作型で栽培される電照ギクの代表品種。しかし、花芽分化温度が17~18℃と高く低温条件下ではロゼットになりやすい。白さび病、キクえそ病に弱い。
精雲(白)
自然日長条件で栽培すると、6月中下旬に開花する。抱え咲きの広幅弁で、葉は照り葉で光沢があり、やや立ち葉である。花芽分化温度は17℃、適日長は14時間とされ、電照により5月から9月までの出荷が可能である。生育が旺盛で栽培が容易であり、また高温・長日期における開花遅延の程度が少なく、品質も低下しにくい。
生育は旺盛であるが、葉がもろい、下葉が枯れ上がりやすい、水揚げが悪い等の欠点がある。
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