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5)直挿し栽培(キク)

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こうち農業ネット : 2012/10/27

 穂を直接圃場に挿す方法であり、挿し芽作業の省力化が図られる。生育揃いが良く、太い根が多くなるため、草勢は後半になっても衰えず切り花のボリュームができる。また、収穫日数、茎長はほとんど変わらないなどの特徴がある。
 一方、夏の直挿し栽培における高温障害、初期生育の遅れや発根の不揃い(高温、乾 燥、品種特性、挿し穂のばらつき)、元肥の施用量によるべたがけ内での株の障害などの課題もある。

ア.直挿し栽培の方法

a.挿し穂の準備

 病害虫や萎れのない健康で大きさの揃った挿し穂を使用するのがポイント。冬期に自然低温に十分遭遇した親株から採穂する。
 穂を6cm程度に調整し、発根剤の処理後、発根、活着の促進のため2~3℃で冷蔵処理を行う。冷蔵期間は4~5週間を目安に行う。
出庫後、挿し穂全体を立枯病予防のための殺菌剤とオキシベロン200倍の混合液に浸し、十分に水揚げを行う。

b.圃場準備

 耕耘から直挿しまでに期間があると残さが腐敗し、病気の原因となるため耕耘は直挿しの1~3日前に行う。
 元肥は、10a当たり窒素成分で10~20kgが基準となる。塩類濃度が高い圃場では立枯れ性病害の発生が多くなるため、必ず土壌診断を行う。
前日までに畦に水をかけ、当日の朝も灌水する。

c.直挿し

 十分水揚げした穂を用いる。挿す深さは2cm程度。直挿し後はかけむらのないように十分に灌水する。立枯病予防のため殺菌剤を灌水と同時に灌注すると良い。

d.直挿し後の管理

 挿した翌日、挿し穂の葉面の水分が乾いた時点で、乾燥防止のため透明の有孔ポリフィルム0.02~0.05mmでべたがけする。3月以降はポリフィルム内が高温になるので遮光(シェード)カーテンで遮光する。


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(左)直挿し後、ポリマルチする。
(右)ポリマルチ拡大写真

 遮光程度は70%あるいは遮光カーテンを20cm程度開放しハウス内の明るさを保つ。
 地温を20~30℃に保つと発根が良好となる。


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日中はシェードする。カーテンを開けて、ハウスの明るさを保つ


 直挿し後、発根の揃いを見ながら(約1cm)7~10日でポリフィルムを取り除き、寒冷紗も萎れ状態を見ながら2週間程度で取り除き徐々に慣らしていく。


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(左)発根後、ポリマルチを除去
(右)ポリマルチ除去時の苗の状態

e.活着以降の管理

 活着以降は通常の管理で行う。ただし、直挿しで行った場合、草勢が強くなる傾向があるので注意する。

イ.発根特性と直挿し適応性

a.精雲

 精雲は発根が早く、切り花品質は発根苗と変わらない
b.秀芳の力 

 秀芳の力は発根はやや遅いが、根量が多い。発根時の管理が十分であればその後の生育、切り花品質は変わらない




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