なす 黄化えそ病
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病害虫情報 : 2012/10/17
高知県 病害虫・生理障害台帳

TSWVの病勢進展による株の萎凋

生長点のモザイク症状

葉のえそ症状1;輪紋状に退緑する

葉のえそ症状2;輪紋状にえそが発生

台木部(赤なす)の褐変
作物名
なす
一般名称
黄化えそ病
学術名称
Tomato spotted wilt virus
(TSWV)
症状
展開葉では輪紋状に退緑し、やがて褐色のえそ輪紋となる。生長点付近の葉では褐色のえそ斑点を生じる場合がある。
また、台木部の維管束が褐変し、病勢が進展すると株は萎凋、枯死する。
発生条件
TSWVの寄主範囲は極めて広く、なす科、きく科、まめ科の農作物の他、多くの雑草にも感染する。
ウイルスは感染植物からアザミウマ類によって健全株に媒介される。感染植物体上で育った幼虫(特に1齢幼虫)だけが保毒虫となり、この幼虫が成虫となって健全な植物を摂食することでウイルスを感染させる。ミカンキイロアザミウマ、ヒラズハナアザミウマなどのアザミウマが媒介するが、特にミカンキイロアザミウマの媒介能力が高いと言われている。
土壌伝染、種子伝染はせず、管理作業などによる接触伝染の可能性はほとんどない。
対策
(1)発病株をできるだけ早く除去する。
(2)媒介昆虫であるアザミウマ類の防除を徹底する。
(3)施設栽培では開口部に寒冷紗などを張って、アザミウマ類の侵入を防ぐ。
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