トマト 黄化葉巻病
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病害虫情報 : 2012/10/19
高知県 病害虫・生理障害台帳

葉縁が黄化し、巻き上がる

生長点部の萎縮症状

媒介虫:タバココナジラミ
作物名
トマト
一般名称
黄化葉巻病
学術名称
Tomato yellow leaf curl virus
(TYLCV)
症状
はじめ新葉が黄化、退緑しながら巻き込み、のちに葉脈間も黄化して縮葉となる。発病株の葉は小型化し、症状が進むと節間が短縮して株全体が萎縮症状を示す。発病前に着果した果実は生育するが、発病後は開花数が減少し、開花しても結実しないことが多い。
高温期には感染後2週間程度で症状が認められるようになるが、低温期には発症までに長期間を要する場合がある。
近縁ウイルスによるトマト黄化萎縮病(タバコ巻葉ウイルス等複数のウイルスが関与しているとされている)と症状が類似しており、病徴での判断は困難である。
発生条件
病原ウイルスは、タバココナジラミによって伝搬される。発病株を吸汁して保毒したタバココナジラミは、死ぬまで伝搬能力を持つ。土壌伝染、種子伝染、汁液伝染はしない。
トマトの他、トルコギキョウや数種の雑草にも感染することが知られているが、最も重要な伝染源はトマトの発病株である。
対策
(1)媒介虫であるタバココナジラミを防除する。伝搬力が強いので、発病地帯では物理的防除も併せて徹底防除を心がける。
(2)発病株は早期に除去する。除去した株は放置せず、ビニル袋に密閉して蒸し込むなど適切に処分する。
(3)野外の野良生えトマトは重要な伝染源となるので、除去する。
(4)周辺雑草は媒介虫の発生源となるだけでなく、伝染源となる可能性もあるので、除草を徹底する。
(5)抵抗性品種も感染・発病し、伝染源になることが知られているため、媒介虫の防除を怠らない。
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