なし アブラムシ類
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病害虫情報 : 2012/10/17
高知県 病害虫・生理障害台帳

ユキヤナギアブラムシ;緑色で主に生長点に寄生

ワタアブラムシ;暗緑色で主に生長点部に寄生

ナシアブラムシ;葉表に寄生し、葉表を内側に葉を巻く

すす病の発生;上部の枝葉にアブラムシが寄生している

ナシオオアブラムシ;成葉の葉裏中肋沿いに寄生する
作物名
なし
一般名称
アブラムシ類(なし)
学術名称
Schizaphis piricola
Matsumura ほか
症状
主にナシアブラムシ、ユキヤナギアブラムシ、ワタアブラムシ、ナシミドリオオアブラムシの4種が発生するが、このほかにナシハマキワタムシ、モモアカアブラムシも発生することがある。
ナシアブラムシは新梢の先端および新葉の葉表に寄生し、中肋を中心に葉表を内側に巻き、その中で吸汁加害する。葉は後にちり面状となる。
ユキヤナギアブラムシとワタアブラムシは新梢の先端および新葉の葉裏に寄生、吸汁し、生長点や若葉を萎縮させる。
ナシミドリオオアブラムシは成葉の裏側に寄生し、吸汁する。葉の変形などは見られないが、すす病を併発して葉や果実を汚したり、吸汁された葉は黄変して早期落葉したりする。
発生条件
ナシアブラムシは芽の内側などに産みつけられた卵で越冬する。ふ化後の仔虫は発芽後の芽に寄生し、その後展開葉に移動していく。なしでの増殖最盛期は5月中下旬で、6月に入ると有翅虫が発生し、ハマスゲなどに移動する。9月以降、再びなしに飛来し、10月~11月には有翅虫が出現し、交尾後越冬卵を産む。
ユキヤナギアブラムシやワタアブラムシは5月頃から見られ出し、6月~8月が発生ピークである。両種ともなし上では無翅胎生雌成虫によって増殖する。9月以降になると主寄主(ユキヤナギアブラムシ;ユキヤナギやコデマリなど、ワタアブラムシ;ムクゲなど)に移動して卵越冬する。
ナシミドリオオアブラムシはビワなどの主寄主上で、卵あるいは成虫や仔虫で越冬し、5月頃からなしに移動してくる。なしでの発生ピークは7~8月の盛夏期である。
対策
ナシアブラムシの防除適期は4月中~5月上旬、ユキヤナギアブラムシ及びワタアブラムシは5月下~6月下旬、ナシミドリオオアブラムシは7~8月である。
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