高知県　病害虫・生理障害台帳

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作物名

しそ（おおば）



一般名称

アブラムシ類



学術名称

Aphis egomae
　Shinji、
Aphis gossypii
　Glover、
Myzus persicae
(Sulzer)



症状
　しそには主にエゴマアブラムシ、ワタアブラムシ、モモアカアブラムシなどが寄生する。このうち、被害が大きいのはエゴマアブラムシとワタアブラムシである。
　エゴマアブラムシとワタアブラムシは、主として未展開葉や新葉の裏に寄生して吸汁する。加害された葉は著しく変形し、縮れたり裏側に巻いたりする。多発すると排泄物にすす病が発生し、葉の表面が黒く汚れる。また、株の生長も抑制される。
　モモアカアブラムシは、しそではほとんど繁殖せず、葉の奇形やすす病の発生は見られない。有翅虫が飛来しても１か所に定着せず、幼虫を点々と産下する。シソ斑紋ウイルス(PerMoV)などのウイルス病を伝搬することがある。



発生条件
　エゴマアブラムシは、しその他エゴマ、サルビアなどに寄生する。野外での詳しい生態は不明であるが、施設栽培では胎生雌虫が周年発生する。
　ワタアブラムシとモモアカアブラムシは、通常産卵せず、胎生の単為生殖で増殖する。無翅の個体が多いが、高密度になると有翅の個体が現れ、他の場所に移動する。寒い地方では冬になるとムクゲやももなどの芽に卵を産み、卵態で冬を越すが、暖地では冬期も単為生殖を続け、周年発生する。寄主範囲が極めて広く、ナス科、ウリ科などの多くの作物に寄生する。増殖が早く、25℃で１週間程度で成虫となり、１頭当たり100頭近く産仔する。



対策
(1)有翅虫の飛来を防ぐため、露地では風上方向に防風垣か防風ネットを設置する。施設ではサイド、天窓などの開口部に防虫ネット（１mm目以下）を張る。
(2)露地栽培ではシルバーポリフィルムによるマルチングを行う。
(3)薬剤抵抗性発達を避けるため、同一系統の薬剤の連用を避ける。



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