高知県　病害虫・生理障害台帳

---

葉を食害する老齢幼虫





生長点部の被害状況





葉の被害
作物名

ピーマン・ししとう



一般名称

シロイチモジヨトウ



学術名称

Ｓpodoptera exigua
　Hubner



症状

　広食性であり、多くの野菜類、花き類を加害する。通常ピーマン・ししとうでの発生は少ないが、施設栽培では育苗期～本ぽ初期に発生が見られる場合がある。
　ふ化幼虫は集団で表皮を残して食害するため、卵塊のあった葉は白変葉になる。３齢幼虫になると心部や葉の重なった場所などで、糸で葉を綴り合わせて食害する。老齢幼虫になると果実を食害することもある。



発生条件

　露地では通常６月頃から見られ始める。世代を重ねるにつれ密度が高まり、８月下旬から９月にかけて発生が最も多い。施設では冬期にも発生が見られる。幼虫は５齢を経て、土中で蛹になる。
　25～30℃における幼虫期間は10日前後。卵から成虫までに要する期間は16～23日である。



対策
(1)発生は稀であるので、特に本種を対象とした防除は必要でないが、育苗床や施設ではハスモンヨトウなどとの同時防除を兼ねて、開口部を寒冷紗や防風ネットで覆い、成虫の飛び込みを防ぐ。また、黄色蛍光灯を併用するとさらに効果は高くなる。
(2)若齢期防除に努めるとともに、薬剤抵抗性の発達を防ぐため同一系統の薬剤の連用を避ける。



ツイート