きく ハスモンヨトウ
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病害虫情報 : 2012/10/16
高知県 病害虫・生理障害台帳

被害株

中齢幼虫と被害葉

蕾の被害
作物名
きく
一般名称
ハスモンヨトウ
学術名称
Spodoptera litura
(Fabricius)
症状
葉、蕾を食害し、減収や品質低下を招く。
ふ化幼虫は卵塊の周辺部から表皮を残して集団で食害する。このため、卵塊のあった葉は白変し、その後褐変する。3齢幼虫頃から次第に分散し始める。5、6齢幼虫になると昼間は土のくぼみや落葉の下などに潜み、夜間に食害することが多く、食害量も大きくなる。開花期に発生すると花弁に大きな被害を生じる。
発生条件
広食性の害虫で、なす科、うり科、まめ科など多くの作物を加害する。南方系の害虫で寒さに弱く、冬期も休眠しないため、露地での越冬はかなり厳しいと考えられている。このため、主な発生源は施設であると考えられている。
露地では通常6月頃から見られ始める。世代を重ねるにつれ密度が高まり、8月下旬から9月にかけて発生が最も多い。施設では冬期にも発生が見られる。
卵は数百粒程度の卵塊で産下され、幼虫は6齢を経て、土中で蛹になる。25℃における幼虫期間は約2週間、1世代に要する期間は1ヶ月程度である。
対策
(1)ほ場周辺に飼料作物やだいず、雑草繁茂地などがあると、そこで繁殖した幼虫が侵入して加害するので、ほ場周辺の作物での防除を徹底するとともに除草に努める。ただし、幼虫発生後に除草を行うと、幼虫の侵入を助長するので注意する。
(2)育苗床や施設では開口部を防虫ネット等で覆い、成虫の飛び込みを防ぐ。また、黄色蛍光灯を併用するとさらに効果は高くなる。
(3)若齢期防除に努めるとともに、薬剤抵抗性の発達を防ぐため同一系統の薬剤の連用を避ける。
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