にら 白絹病
病害虫情報 : 2012/10/17
高知県 病害虫・生理障害台帳

発病株;株の外側の葉が黄化~褐変し、腐敗、倒伏する

発病株;初期症状
作物名
にら
一般名称
白絹病
学術名称
Sclerotium rolfsii
Saccardo
症状
初め株の外側の葉から黄化~褐変し、腐敗、倒伏する。株の地際部を中心に、根、葉を白色の菌糸が密におおい、後に微小な球形の菌核(0.3~2mm)が形成される。菌核の色は初め白色~黄色で、しだいに褐色となる。露地栽培で発生が多い。
発生条件
第一次伝染源は菌核である。菌核は土中で越年し、これから菌糸を生じて伝染する。菌核の土中での生存期間は長く、5~6年である。本菌の生育適温は30℃付近であり、高温多湿条件で発病が多くなる。
なお、本菌は多犯性で、多くの作物に類似の病害を起こす。
対策
(1)病原菌の菌核は水に弱いので3~4カ月湛水するか、水稲との輪作を行う。また、夏期の太陽熱消毒も効果が高い。
(2)地表面に未熟な有機物が存在するとその上で病原菌が繁殖しやすいので、稲わらなどは早めに施用して、腐熟を促進する。
(3)土壌が酸性の場合に発生しやすいので、石灰でpHを矯正する。
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