なし 輪紋病
>> ホーム >> なし 輪紋病
病害虫情報 : 2012/10/17
高知県 病害虫・生理障害台帳

若い枝の病徴;灰色のイボ状になる

枝の病徴;イボが古くなると丸く枯れる

果実の病徴;輪紋状になる
作物名
なし
一般名称
輪紋病
学術名称
Botryosphaeria berengeriana
de Notaris f.sp.
piricola
(Nose) Koganezawa et Sakuma
症状
果実、葉、枝幹に発生する。
果実では収穫期頃に急に発生し、褐色の円形病斑が次第に拡大して同心輪紋になることが多い。果肉は軟腐状となる。葉では暗褐色の同心輪紋状の大形病斑を生じ、中央部に小黒粒点(分生子殻)を形成する。枝及び幹には褐色から灰色のいぼ状の突起を生じ、表面に分生子殻が形成される。いぼを多数生じた枝は粗皮状になり、枯死することもある。
発生条件
枝や幹に形成された病斑部内の分生子殻に形成された分生子が風雨などによって飛散して伝染する。枝へは主に傷口から侵入し、感染は5~8月に起こる。潜伏期間が90~120日と長く、通常当年の秋から翌年の夏にかけていぼを生じる。果実への感染時期も5~8月で、その盛期は分生子の分散の盛期である6~7月であるが、症状が見られるのは収穫期になってからである。
対策
(1)罹病枝の剪定といぼの削り取り(周辺組織の皮部全体を含む)を徹底して行う。削り取り後は傷口ゆ合剤を塗布する。
(2)剪定枝は次年度の伝染源となるので、土中に埋めるなど適切に処分する。
(3)防風垣を設置して風当たりを少なくする。
(4)小枝や葉によく日があたるように剪定を行う。
(5)発病を誘因するカワモグリ、シンクイムシ類、ヤガ類の防除を行う。
(6)発病の多い園では5~7月に10~15日間隔で薬剤を散布する。
ツイート