高知県　病害虫・生理障害台帳

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成虫





葉の被害；排泄物にすす病が発生





果実の被害；着色異常

作物名

トマト



一般名称

タバココナジラミ



学術名称

Bemisia tabaci
　（Gennadius）



症状
　植物体を吸汁することにより生長を阻害するほか、成虫や幼虫が排泄する甘露が付着した部位に黒色のカビを生じる（すす病）。果実にすす病が発生すると商品価値が低下する。
　また、特異的な被害症状としてトマトでは果実にスジ状あるいは全体的に赤色が発色しない着色異常を生じることがある。
　トマトの重要病害であるトマト黄化葉巻病の病原ウイルスを媒介する。



発生条件
　成虫、幼虫ともに葉裏に寄生し吸汁する。トマトの他、なす、かぼちゃ、きゅうり、かんしょなどの野菜類、ポインセチア、ハイビスカス、きくなどの花卉類の他、多くの雑草にも寄生する。
　高温性の害虫で、温度が十分あれば周年発生する。25℃では卵期間は７～８日、幼虫期間は７～８日、蛹期間は５日で、19～20日で成虫になる。野外では年間３～４世代、施設内では10世代以上を経過する。
　露地での越冬は、きく科植物などの葉裏で蛹で行うと考えられている。
　本種には発生生態の異なるバイオタイプが知られている。これまで、バイオタイプＢ、Ｑのほか、日本在来のバイオタイプＪｐＬの発生が知られている。なお、バイオタイプＢは、シルバーリーフコナジラミとして別種に分類されていたことがある。



対策
(1)施設栽培では野外からの侵入を防ぐために開口部を防虫ネット（目合い１mm以下）で被覆する。 　
(2)発生しやすい花卉類（ポインセチア、ホクシャなど）の鉢を施設に持ち込まないようにする。
(3)栽培終了時には他の病害虫防除も兼ねて蒸し込み処理を行う。
(4)密度が増加すると防除が困難になるので、発生初期の防除を徹底する。



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