高知県　病害虫・生理障害台帳

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成虫と幼虫；葉裏の主脈に沿って寄生する
作物名

かんきつ



一般名称

イセリヤカイガラムシ



学術名称

Ｉcerya purchasi
　Maskell



症状
　幼虫および成虫が幹、枝、葉裏に寄生して樹液を吸汁するため、木を衰弱させる。また甘露を分泌してすす病を誘発して、葉や果実を汚し、果実の品質低下や同化作用を妨げる。



発生条件
　越冬は幼虫で行われ、年２～３世代を経過する。成虫は４月～５月と７～８月に発生する。産卵は約１カ月にわたって行われ、第１回成虫で約600個、第２回成虫で約200個を産卵する。ふ化幼虫は歩行して若葉や新梢に寄生し、成長すると枝などにも移る。ふ化から40～60日で成熟し、産卵を始めるようになる。
　幼虫の発生の切れ目は明瞭でないが、第１世代は５～６月、第２世代は７～８月、第３世代は10～11月である。



対策
(1)天敵のベダリヤテントウムシの利用が最も有効である。天敵が活動している場合はこれを保護し、いない場合は他から導入する。なお、ベダリヤテントウムシは県下に広く分布している。
(2)園内に均一に発生することはなく、集中的に寄生するので、多寄生樹については他のカイガラムシ類との同時防除を行う。
(3)ミカンハダニやヤノネカイガラムシ等の防除を兼ねて、冬期にマシン油乳剤を散布する。



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