なし カミキリムシ類
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病害虫情報 : 2012/10/17
高知県 病害虫・生理障害台帳

ルリカミキリによる被害枝
作物名
なし
一般名称
カミキリムシ類(なし)
学術名称
Bacchisa fortunei
Thomsonほか
症状
ルリカミキリとゴマダラカミキリの被害が見られる。
ルリカミキリは幼虫が枝内部に食入して、糸くず状の虫糞を枝に巻き付けるように大量に放出するのが特徴である。特に、2年目の幼虫は、木質部へ食入するため枝の伸長が鈍ったり枝が折れることがある。被害は若木で多い。
ゴマダラカミキリの被害は地際から50cmまでの主幹部が多く、まれに主枝や成虫の後食による1~2年生枝の食害が見られる。1樹に数匹の幼虫が食入すると、樹は衰弱して枯死することもある。
発生条件
ルリカミキリは2年に1回の発生である。成虫は5月から6月にかけて現れ、若い枝の表皮をH字型にかじり、その下端に孔をあけて産卵する。卵は約2週間でふ化する。ふ化した幼虫は皮下を食い荒らし、その後にきざみタバコのような細い糞を残していく。普通1年目は皮下で、2年目に木質部に穿孔する。2年目の幼虫は4月頃に一時盛んに食害した後に蛹化する。
ゴマダラカミキリは通常年1回の発生である。樹幹内で幼虫で越冬し、春に蛹化する。成虫の羽化脱出は6月上旬が最盛期である。産卵は6月から9月にかけて行われるが、最盛期は6月中旬~7月上旬で、主に株元の樹幹の樹皮下に行われる。卵は7~10日でふ化し、ふ化幼虫はまもなく樹皮に食入する。1~2齢幼虫は樹皮下の木質部表面を食害し、3齢から深部に穿孔して主幹から根部に食い進む。
対策
(1)6~7月に成虫を捕殺する。また、産卵部を削り取る。
(2)虫糞が出ているものは被害部の下端から穿道に針金を挿入して、幼虫を刺殺する。
(3)7月頃の幼虫食入初期に薬剤散布すると効果が高い。
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