ページの先頭です。

メニューを飛ばしてメインメニューへ

水稲 トビイロウンカ

>> ホーム >> 水稲 トビイロウンカ

病害虫情報 : 2021/12/23

高知県 病害虫・生理障害台帳



image

長翅型成虫;雄(上)、雌(下)



image

被害ほ場;坪枯れ
作物名

水稲



一般名称

トビイロウンカ



学術名称

Nilaparvata lugens
Stal



症状

 本種による被害は主に吸汁によるものである。飛来成虫の密度は通常低いため、これらによる実害はほとんどない。しかし、密度が増加するに従い、下葉は枯れ上がり、株元を分けてみるとクモの巣のような粘りけのある糸や白い小さなキノコのようなものが付着し、すす病も発生するようになる。生息密度が著しく高い場合は株が枯死する。
 被害は坪状に発生するが、放置しておくとまたたく間に田全面に及び、収穫皆無となる場合がある。



発生条件

 本種は国内では越冬はできず、毎年海外より飛来してくる。飛来は南西諸島や九州の西部および南部では5月に見られる場合もあるが(第1回成虫)、西日本では主に6月中旬から7月中旬にかけて数回見られる(第2回成虫)。飛来量はセジロウンカに比べ、少ないのが普通である。しかし、増殖力が高いため世代を重ねるにつれて密度が急増する。
 25℃で卵期間は12日、幼虫期間は15日である。短翅型成虫の産卵前期間は長翅型よりも短く、産卵数も多い。
 飛来成虫は本田では均一に分布している場合が多いが、第3回雌成虫は集中分布しており、短翅型発生率が高いのが特徴である。通常、飛来は数波にわたるので、8月以降は世代が重なり各虫態が見られる。成・幼虫ともイネの株もとの水際付近に生息し、吸汁加害する。



対策

(1)発生初期の密度はセジロウンカに比べ低密度であるが、その後の増殖は著しいため、早い世代に防除して増殖源を断つことが防除のポイントとなる。
(2)飛来は数回にわたり見られるのが一般的であるので防除適期を把握することは難しいが、主たる飛来のピークから25日後あたりが防除適期である。
(3)成・幼虫ともに株もとに生息しており、イネが繁茂してくると薬剤がかかりにくくなるので注意する。
(4)第3回成虫(8月上旬)短翅型雌が100株あたり30頭以上生息している場合は、9月以降坪枯れが生じるおそれがあるので防除が必要である。





メルマガ・LINE登録

keyboard_arrow_down

メルマガ・LINE登録

ここに誘導する文章などが表示されます。
文章などが表示されます。文章が表示されます。
QR CODE

PAGE TOP