水稲 イネヒメハモグリバエ
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病害虫情報 : 2012/10/18
高知県 病害虫・生理障害台帳

被害株

幼虫;幼虫が表皮を残して葉肉部を食害

被害圃場;多発生によりずり込み状態となっている
作物名
水稲
一般名称
イネヒメハモグリバエ
学術名称
Hydrellia griseola
Fallen
症状
幼虫は葉内へ潜入し、表皮を残して袋状(俗にいうエカキ)に食害する。1葉に多く産卵され、幼虫の発生が多いと葉身を食い尽くして葉鞘へ食いすすむ。
加害時期はイネの生育初期に当たるため、苗の活着や初期生育を低下させ、後期まで生育障害が続く。また、多発すると株絶えになることも稀でない。
発生条件
低温適応性の害虫で、北海道や東北地方で発生が多い。県内では、平成5年に高知市や南国市の早期稲で多発したことがあるが、普通、大きな被害を受けることはない。
通常、水辺のイネ科雑草で生活しているが、成虫の発生期とイネの移植期が一致したときに加害する。成虫は水面を自由に歩行し、垂れ葉や流れ葉など水面に接しいている部分を好んで産卵する。
20℃で卵、幼虫、蛹期間はそれぞれ3.1、9.8、8.9日で、産卵から成虫羽化まで約22日である。
低温と深水状態は成虫の発生と産卵を誘発、助長する。
対策
発生が懸念される場合は、イネミズゾウムシ等との同時防除を兼ねて、粒剤の育苗箱施薬を行う。
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