水稲 稲こうじ病
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病害虫情報 : 2024/02/01
高知県 病害虫・生理障害台帳

症状;穂に黒い塊がつく

病籾は菌糸の塊となる

発病籾が混ざると着色粒となる(左:精米したところ)
この色は水洗により容易に落ちる(右)
作物名
水稲
一般名称
稲こうじ病
学術名称
Claviceps virens (Cooke) Sakurai ex Nakata
(Villosiclava virens (Nakata) Tanaka et Tanaka)
症状
乳熟期頃から内外穎が少し開き、すき間から緑黄色の小さな肉塊状の突起が現れ、しだいに大きくなってもみを包むようになる。成熟すると緑黒状で表面が粉状となる。
発病籾が混ざると、調整時に玄米が汚染されて着色粒となる。
発生条件
土壌中の子のう胞子や厚膜胞子が風雨によって飛散し、穂ばらみ期の葉上に落下し、雨や霧とともに葉しょう内に流れ込み、もみを侵す。また、厚膜胞子保菌もみでも出穂後発病が見られる。
最近、本病の病原菌名をVillosiclava virensに変更する案が提案されている。
対策
(1)低温で湿度が高く、水滴が乾きにくい場所で発生しやすいので、そのような条件のほ場では注意が必要である。
(2)窒素肥料が良く効いた生育旺盛な条件で発生しやすく、遅い追肥は発生を助長するので注意する。
(3)薬剤防除する場合は、穂孕み期に行うが、いもち病と同時に防除する場合は出穂8~10日前かやや早めがよい。
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