しょうが 根茎腐敗病
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高知県 病害虫・生理障害台帳

湿潤条件では綿菓子様の白色菌糸を生じる

褐色の陥没病斑を生じる

罹病塊茎の切断面;水浸状に褐変し、やがて腐敗する。

激発ほ場
作物名
しょうが
一般名称
根茎腐敗病
学術名称
Pythium myriotylum Drechsler (P. zinziberis Takahashi)、Pythium ultimum Trow var.ultimum
症状
茎、塊茎、根、幼芽を侵す。
茎では、地際部に水浸状の病斑を生じ、上位へ進展する。のちに茎は淡褐色に変色する。
葉は下葉から黄化するが、葉は開いたままで立枯れ症状となる。病勢の進展が激しい場合は、地際部が軟化腐敗して倒伏する。発病株を引くと、茎が地際の腐敗部分から容易に抜けることが多い。
塊茎には、初め淡褐色、のちに褐色の陥没病斑を生じる。若い塊茎の感染が多く、病勢の進展が激しい場合は、軟化、腐敗する。親イモの腐敗は少ない。
湿潤条件では、被害部の表面に綿菓子様の白色菌糸を生じる。
発生条件
被害組織とともに主に卵胞子の形で越冬し、土壌伝染する。また、罹病塊茎による種塊茎伝染も行う。二次伝染は菌体から水中に放出された遊走子によって起こるため、ほ場が冠水した場合などに多発することがある。
地温が15~20℃以上で感染し、5月下旬以降、降雨が多いと発生が多くなる。平年の初発は6月中下旬であるが、地温の高い年には、初発は早まる。
対策
(1)必ず無病の種塊茎を使う。地上部に症状が認められていないほ場から取った種塊茎であっても、地下部の塊茎には発病していることがあるので、植え付け前に丁寧に見て、芽の腐敗あるいは褐色陥没病斑があれば種塊茎として使わない。
(2)高畦にするとともに、外部からの水の流入を防ぐなど、排水対策を十分に行う。
(3)発病株の早期に発見に努める。発病が見られたら、発病株およびその周辺の数株を除去し、畦波での仕切、ビニル被覆などで発病部分を隔離する。
(4)一度発病したほ場では、連作を避け、できれば3年間ショウガは作らない。
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