トマト 褐色輪紋病
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病害虫情報 : 2012/10/18
高知県 病害虫・生理障害台帳

罹病株;病勢が進展し、下葉から枯れ上がる

葉の初期病徴;黄色のハローを伴う褐色小斑点を形成

葉の進展病斑;褐色の輪紋状病斑、裏面には黒色のかびが生える

がくの病徴;褐色の斑点状病斑を生じる
作物名
トマト
一般名称
褐色輪紋病
学術名称
Corynespora cassiicola
(Berkeley et Curtis) Wei
症状
主に葉に発生し、はじめ黄色のハローを伴う褐色小斑点を形成し、次第に拡大して径10㎜前後の褐色輪紋状の病斑になり、周辺部に黄色のハローを伴う。その裏面には黒っぽいかびが生える。病徴が進展し、激しい場合は下葉から枯れ上がる。茎、果柄、葉柄、がくでは褐色の斑点~小型条斑状の病斑を生じる。果実では、はじめ黒い小さい斑点ができ、しだいにやや凹んだ径5㎜前後の黒色円形で中心部が茶褐色~白色の病斑を生じる。
発生条件
病原菌は被害残渣や農業用資材に付着して残り、第一次伝染源となるほか、種子伝染もする。第二次伝染は、病斑上に形成された分生子の飛散によって起こる。
本病原菌の生育適温は28~30℃であり、高温多湿条件での発生が多い。草勢が低下すると病勢の進展が助長される。
対策
(1)病勢が進展し始めると防除が困難となるので、初発期から定期的な薬剤散布を行う。
(2)施設栽培では、高温多湿にならないように十分換気をするとともに、温度管理に注意する。
(3)病斑上に形成される分生子により第二次伝染が起こるので、病葉は早めに除去し、ほ場外で適切に処分する。
(4)窒素過多や肥料切れにより発病が助長されるので、適切な施肥を心がける。
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