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グリーンフォーカス 令和元年6月号

安芸農業振興センター 農業改良普及課・室戸支所 : 2019/06/01

環境制御技術導入による施設園芸産地の強化

  • 地域の概要

地域の概要

 高知県の安芸地域は、県の東部に位置し、室戸市、安芸市、東洋町、奈半利町、田野町、安田町、北川村、馬路村、芸西村の2市4町3村からなり、総面積は1,123キロ平方メートルで県土の16%を占めています。気候は年平均気温17.2℃、年間降水量1,965mmと年間を通じて温暖です。古くからこの冬季の温暖多照な気象条件を活かし、ナスやピーマンなどの施設園芸が盛んです。

  • 環境制御技術の振興

 近年、単位面積当たり収量の伸び悩みや生産資材費の高騰などもあり、農業経営は厳しい状況が続いていました。一方、高知県では、オランダ・ウエストラント市との交流を契機に、環境制御技術の開発と現地実証を開始し、ナス・ピーマンで炭酸ガス施用等による増収効果を確認しました。また、環境データに基づいた栽培管理に取り組む生産者も見られはじめ、環境制御技術への関心が高まってきました。
 そこで、平成26年から管内の施設栽培品目について、収量・品質の向上を目指し、環境制御機器等の導入と環境制御技術の迅速な普及を推進しました。


環境制御技術の振興
  • 主な推進内容

1 環境制御技術に関する啓発と知識の向上
 部会講習会や環境制御技術研修会の開催、個別巡回による環境制御技術の啓発を行いました。また、広く推進を図るために、日頃、部会活動とあまり接点のない生産者を対象とした講習会や一斉巡回も行いました。

2 環境制御技術の確立と成果の周知
 炭酸ガス施用の有効性を検証するため、環境制御技術の実証ほを設置しました。その結果に基き、施設加温ナスや無加温ナス、施設ピーマン、米ナス、キュウリ、トルコキキョウ、オキシペラタムの技術マニュアルの作成をしました。また、施設ナスでは黒枯病等の病害の発生が多くなったので、湿度制御による病害発生低減技術の確立を目指しました。

3 環境制御技術の普及と所得の向上
 環境制御技術による所得向上の優良事例を周知することで、技術への関心を高め、導入面積の拡大を図りました。

  • 主な成果

1 講習会や研修会への参加者は年々増加し(表2)、多くの生産者が技術への理解を深め、導入が進みました。


表2

2 管内の基幹品目であるナス、ピーマンでは、炭酸ガス発生機の導入農家に技術マニュアルを周知し、フォローアップ巡回を実施したことで、飛躍的に収量を伸ばす生産者が複数現れました(図1)。特に冬場の増収が確認できました。


図1

3 これらのことから、炭酸ガス発生機の導入面積が、平成25年度の7.8haから平成30年度には81ha(内、ナス56ha、ピーマン14haなど)となり、高知県内で最も技術導入が進んだ地域となりました(図2)。また、環境制御技術の導入農家では、所得が向上したことで(図3)、他のハウスへも環境制御技術を導入するなど、積極的な設備投資の動きがみられるとともに、未導入農家の環境制御技術への関心も高まりました。


図2,3
  • 今後について

 安芸農業振興センターでは、今後も環境制御技術導入を推進し、さらなる導入面積拡大と生産者の所得向上を目指します。