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グリーンフォーカス 平成29年11月号

農業技術センター果樹試験場 : 2017/11/01

ブルーベリーにおけるシアナミド液剤(商品名:CX-10)による熟期促進技術

  • シアナミド液剤(商品名:CX-10)について

 CX-10は有効成分にシアナミドを含む植物成長調整剤です。シアナミドには新梢の発芽を促進する効果があります。それに付随して収穫時期の前進や収穫期間の短縮といった効果も期待できます。CX-10はナシやブドウなどで適用登録されていましたが、果樹試験場などでの試験成績により2016年10月よりブルーベリーについても登録拡大されました。

  • ブルーベリーでの使用例

 ブルーベリーでの登録は、休眠打破による発芽促進を目的として、20倍希釈液の休眠期散布、使用回数は1回となっています(表1)。果樹試験場では、無加温施設栽培において、サザンハイブッシュ系の「エメラルド」、「サファイア」、「フロリダスター」の3品種でCX-10の散布時期等について検討しました。その結果、3品種とも7.2℃以下の低温に遭遇する直前の11月中旬に散布後、直ちに無加温栽培を開始すると発芽促進の効果が高く、収穫期も20日程度前進することがわかりました(表2)。ただし、「エメラルド」については、開花期が早くなることによって、他の品種が開花する前に開花盛期を迎えてしまうため、受粉が不十分になります。そのため、収量が低下する恐れがあるので、「エメラルド」のシアナミド処理は7.2℃以下の低温積算が200時間を超えた時(12月下旬頃)に散布して下さい。


早期着色したブルーベリー 無処理のブルーベリー

シアナミド液剤によって早期着色したブルーベリー(左)と無散布のブルーベリー(右)


表1 表2
  • おわりに

 CX-10を無加温施設栽培に使用することにより、露地物の出回る前で輸入物も少なくなる4〜5月にかけての有利販売が可能となります。
 果樹試験場では、サザンハイブッシュ系の3品種のみで試験を行ったため、他の系統や品種では、散布時期が前後する可能性があり、予備試験が必要です。また、本剤に含まれているシアナミドはアルコールの分解過程を抑える効果があり、本剤を散布した後、飲酒すると顔面が紅潮し、頭痛、めまい等を起こすことがあるので、シアナミド液剤の散布前後は飲酒を控えて下さい。