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グリーンフォーカス 平成25年12月号

須崎農業振興センター 高南農業改良普及所 : 2013/12/01

JA四万十ニラ部会の販売額10億円に向けた取組み

1. 地域の現状

 当普及所管内のJA四万十は、台地部でのニラ・ショウガと海岸部のピーマン・ミョウガを主要4品目と位置付け、重点的な取組みを行っています。普及所においても総合普及指導計画の「競争力の高い園芸産地の育成」として、栽培と経営担当による総合的な指導活動を行っており、その課題の1つである「産地総合戦略の策定・実践への支援」として、ニラ部会販売額10億円を目標に取組んでいます。
 JA四万十のニラはJA土佐香美に次ぐ主要産地で、平成24園芸年度は86戸25haで栽培されていますが、販売額は平成23園芸年度の約9億円をピークに伸び悩んでいる状況となっています。
 一方、JA四万十は簿記記帳データと生産データを分析・診断した個別経営指導を平成19年度から実施しており、JAと普及所による「JA四万十経営支援会議」において、各種データの分析・診断と指導方針の共有による指導手法が確立されていました。
 そこで、この分析・診断手法を活用した産地・品目全体の分析・診断と課題の整理、また、その課題解決に向けた産地総合戦略の策定と実践に取組んでいます。

2. 活動内容

(1) 活動の経過
 平成元年からJAが実施していた簿記記帳の研修会に始まり、平成19年からは生産・経営データを活用した個別経営指導、そして平成22年度からは品目全体での経営分析に基づく品目別経営分析説明会へと発展し、平成24年度からJAと普及所の担当による品目別プロジェクトチーム会(以下「ニラPT会」)を立ち上げ、産地の分析による課題整理と産地振興方策の検討が始まりました。

(2) ニラPT会における産地分析
 産地分析については、(1)農家数や栽培面積 (2)農家年齢や新規就農状況 (3)それぞれの組み合わせによる収量と経営収支 (4)作型毎の経営評価 (5)雇用状況などについて、既存データの活用や農家の聞き取り調査などを実施しました。
 実施した産地分析により、(1)新規就農者の確保・育成 (2)調整作業に係る労働力確保と省力化機械の導入 (3)収量から所得確保に向けた作型の見直し (4)個別の栽培技術向上と新技術の検討 (5)規模拡大と省力化技術の導入 (6)優良農地の確保などの産地課題が抽出されました。
 その課題解決に向けた現在の取組み状況は、(1)新規就農者やレベルアップ希望農家への個別巡回による月別目標と実績確認 (2)省力化機械の導入検討 (3)作型誘導(定植時期の前進化) (4)新技術の検討・実証(環境測定及びCO2施用、新品種、セルトレイ、電照他) となっています。


ニラ部会の農家数・面積・販売額の推移と目標 JA・普及所とニラ部会の取組みイメージ 図3 JA・普及所による協議とニラ部会への提示 環境測定器、CO2 発生装置を設置した実証ハウス

3. 地域の動きや活動の成果

 上記の課題解決に向けた取組みは、ニラPT会で協議した内容をニラ部会の役員会、営農アドバイザー(篤農家による農家指導者)や青壮年部で協議した後、段階的に総会や支部会現地検討会などで各農家に提示しながら産地誘導を行っているところです。
 その中で、具体的データを数値化して農家に示すことで、農家の数字による目標設定や収量から所得を意識した経営へと考え方が変わりつつあります。また個人の経営発展から産地全体の振興へと考え方が醸成されつつあります。

4. 今後の展開

 具体的な取組みが始まったばかりでまだ大きな成果は挙がっていませんが、農家の高齢化や担い手の減少、収量の伸び悩みや販売価格の低迷など厳しい状況のなかで、将来の産地振興を見据え販売額10億円に向けて継続して取り組むことが必要となっています。