土佐文旦の作業暦
こうち農業ネット(果樹) : 2019/12/05
月 | 生育状況 | 主 要 作 業 | ||
作業項目 | 内 容 | 備 考 | ||
1月 | 花芽分化期 | 防寒 貯蔵管理 植え付け準備 かん水 苦土石灰・微量要素肥料施用 深耕 |
■寒風にさらされる園(若木)はコモか寒冷紗で防寒(寒害を防ぐ) ■腐敗果実の点検 ■春に苗木を植え付けるところは深耕(有機物、溶燐、苦土石灰を混和して埋没しておく) ■冬期の乾燥は寒害を助長するのでかん水を行う ■土壌pHが低い場合は苦土石灰を施用する ■ホウ素、マンガン欠乏園では、微量要素肥料を施用する ■計画的に深耕を行い、有機質改良資材を施用し根の伸長を図る |
●かん水量は20~30mm程度とする ●苦土石灰の施用量は土壌PH5.5~6.0を目安に調整する ●微量要素肥料は欠乏回復園では連年施用しない |
2月 | 花芽分化期 | 春肥の施用 | ■2月下旬~3月中旬にかけて施用する | |
3月 | 樹液の流動 萌芽発芽期 |
貯蔵管理と出荷 防寒資材の除去 除草 間伐 移植 整枝、せん定 防風垣の 刈り込み |
■気温の上昇とともに、腐敗果の点検を入念に行う ■寒風の少ない温暖な所から、防寒資材を除去する ■地温の上昇を図るため除草を行う ■若木園では間伐予定樹を移植する。移植樹の掘取りはできるだけ根を切らないように注意する ■成木の移植は整枝を重点に不用の主枝、亜主枝は、整理し、根の状態によって側枝も切り返すとともに、80~90%の摘葉をする ■幼木は整枝に重点をおき、樹冠の拡大を図るため夏枝を利用しながら、適当に切り返す ■成木は樹冠の拡大と結果層を厚く確保し、表年・裏年の木によってせん定の程度をかえる ■伸長した枝の密閉度50~60%程度に切り込み、台風時の密閉度は80~90%とする |
●密植園は2~3年かけて計画的に行い樹冠間隔を十分にとる ●移植樹は日焼け防止、枝幹の保護のため石灰、日焼け防止剤、ワラ等で直接日光が当たらないようにする ●表年の樹は間引きと切り返しせん定を併用し、裏年の樹は間引きを主体にする ●枯れ枝の除去を徹底する |
4月 | 発芽・春枝伸長期 | 苗木の定植 接ぎ木 (切接) 防風樹の 植え付け |
■苗木の大きさに合わせて植穴を掘り、痛んだ根は切り返し、根を広げて植え、定植後はかん水を十分に行う ■カラタチの芽が2~3cm位伸びた頃が適期 ■穂木はあらかじめ採取しておいた春枝の充実したものを使う ■3~5月中旬頃まで接ぎ木は可能 ■マキ、サンゴジュ等 |
●定植後は主幹近くに支柱を立て、結束する |
5月 | 根の伸長開始 開花期 |
草刈り、除草 人工受粉 摘蕾(花) 土壌管理 |
■ヒュウガナツ、ハッサク等の花粉を採取し、石松子で増量して人工受粉する ■着花過多樹は摘蕾摘花を行う ■梅雨期を前に土壌流亡を防止するため敷き草を行い排水溝等の整備をする |
●石松子の増量は2~3倍とする |
6月 | 第1次生理落果 夏枝発芽伸長 第2次生理落果 |
夏肥の施用 土壌管理 草刈り、除草 |
■梅雨時は停滞水に注意し排水に努める ■乾燥期を前に、草刈りを行い敷き草をする |
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7月 | 生理落果終期 夏枝伸長期 |
摘果 かん水 |
■100~120葉に1果とし大玉(2L以上)生産に努める ■過乾燥時には、20~30mm程度かん水する |
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8月 | 果実肥大期 夏枝伸長終期 |
摘果 かん水 台風対策 |
■前月に続き摘果を行い、仕上げをする ■過乾燥時には、20~30mm程度かん水する ■台風シーズンに入るので幼木、若木は支柱を立てて対策をとる ■排水溝を整備し土壌流亡を防ぐ ■葉が風雨にもまれた場合はかいよう病の防除をする |
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9月 | 秋枝発芽開始 | 芽接、腹接 樹上選果 台風対策 |
■芽接は8月下旬~9月上旬までに、腹接ぎは9月下旬~10月中旬までに行う ■M級以下(9月上旬時点で9cm以下)になる見込みの果実は摘果する ■前月と同様の対策をとる |
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10月 | 秋梢の剪除 樹上選果 草刈り、除草 |
■幼木では秋梢の伸長終期(上旬)に摘芯を行う ■成木園では夏秋梢の不要なものを下旬にかけて剪除する ■草生園では上旬に3回目の草刈りを行う |
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11月 | 果実の着色開始 根の伸長終期 |
秋肥の施用 | ■上旬~中旬に施用する | ●貯蔵病害の防除を行う |
12月 | 収 穫 期 | 収穫 | ■着色の進んだほ場から順次収穫する ■果実は、丁寧に取り扱う ■野囲いの準備 |
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