スターチス 萎凋細菌病
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病害虫情報 : 2012/10/18
高知県 病害虫・生理障害台帳
発病株;株は半身萎凋症状を示すことが多い
葉の病徴;葉脈が赤変し、血管が浮き出たように見える
青枯病と同様に維管束部が黒変する
作物名
スターチス
一般名称
萎凋細菌病
学術名称
Burkholderia caryophylli (Pseudomonas caryophylli)
症状
ごく初期には下葉の一部が黄化し、脱水症状を示し萎凋する。その後、黄化とともに一部の葉脈は赤変し、葉身全体が萎凋、枯死する。症状は上位葉へと進展し、上位葉での葉脈の赤変は黄化に先行して現れ、あたかも葉身上に赤い血管が浮きでているように見える。現地では「うさぎの耳」と呼ばれている症状である。
萎凋は症状がかなり進んでから現れることが多い。このような株の地際部を切断すると、維管束部は黒変し、甚だしい場合は地際部の主根全体が黒変している。また、根の表面も所々黒変しており、基部側の維管束部は淡褐色~黒色に変色している。これらの症状が進むと最後には株全体が枯死し、容易に引き抜ける。
発生条件
地温の高い時期に発生が多い。現地では、8月から9月定植の超促成栽培で、定植2~3週間後に発生する。9月中旬以降の定植では比較的被害は軽い。病勢の進展は11月頃には一時衰えるが、翌年4月以降気温の上昇とともに再び進展する。
本病は細菌による病害で、土壌伝染し、一部種子伝染の可能性もある。スターチスのほか、カーネーション、宿根かすみそうにも病原性を示す。
対策
(1)高温時の定植を避ける。超促成栽培では定植時期をできるだけ遅らせる。
(2)発病株は早期にほ場外に持ち出して、適切に処分する。できれば発病ほ場での連作は避ける。鉢土には本病の汚染の恐れのない用土を使用する。
(3)根傷みしないよう、土壌の過乾過湿を避ける。
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