トマト 根腐萎ちょう病
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高知県 病害虫・生理障害台帳

罹病株;葉が黄化、萎凋し、枯死に至る

根の病徴;褐変腐敗する
作物名
トマト
一般名称
根腐萎ちょう病
学術名称
Fusarium oxysporum Schlechtendahl:Fries f.sp. radicis-lycopersici Jarvis et Shoemaker
症状
根から侵入し、根の褐変腐敗が著しく、地際部の茎の一部が黒褐色に腐敗する。また、葉の先端が萎ちょうし、その後下葉から黄化するが半枯症状にはならない。茎の導管褐変は地上15~20cm位にとどまる。病勢の進展は萎ちょう病に比べ遅い。果実腐敗を生ずることもある。
発生条件
被害茎葉や根の残渣とともに土壌中で生存し、土壌伝染する。土壌中では菌糸および分生子から厚膜胞子を生じて不良環境に耐え、長期間生存することができる。また、病原菌は種子にも付着し、種子伝染することがある。
萎ちょう病に比べて病原力は弱く、土壌中の菌量がいちじるしく増加し、低温による根の活性低下、塩類濃度障害による根傷み、あるいは窒素過多などの条件が重なって発病しやすくなる。発病が認められるほ場で連作すると多発する。
対策
(1)抵抗性品種の栽培あるいは抵抗性台木への接木を行う。
(2)窒素肥料を多用すると発病を助長するので、施肥量を適正にする。
(3)土壌の物理性が不良の場合に発生しやすいので、土づくりを行い、保水性や通気性をよくする。
(4)栽培終了後は、湛水除塩を行う。
(5)種子は乾熱処理(70℃、3日間)を行う。
(6)感受性品種を自根で栽培したり、接木用の穂木を育苗する場合は土壌くん蒸剤などでで土壌消毒を行う。
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