1.性状(トルコギキョウ(平坦地))
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こうち農業ネット : 2012/10/27
種子は1mlの粒数が約12,000~15,000粒と微細である。好光性種子であるので、播種時覆土はしない。発芽適温は約20~25℃。発芽適温そのものがロゼット化を誘発する温度である。
根は直根性であるので、傷めるとよくない。
栽培に当たってはロゼット化が問題となる。ロゼットとは、節間が非常に短くなった茎に葉が重なってつき、その姿がバラの花のようになることをいう。
トルコギキョウがロゼットとなる主要因は、種子が吸水してから本葉4枚となるまで、すなわち育苗時の高夜温であり、昼温はロゼット化に影響しない。高夜 温によって、幼苗は生理的にロゼット化し、その後の生育にともなって形態的にロゼット化する。また、生理的にロゼット化する温度は品種によって異なり、多 くの品種では15~17℃の夜温下で育苗すればロゼットとならないが、品種によってはより低い温度あるいはより高い温度でロゼット化する。
さらに、低夜温下で育苗した苗でも、定植時の断根や定植後から節間伸長開始までの乾燥等によってもロゼット化することがある。
高知県で主要な育苗法となっている冷房育苗法は、播種後本葉4枚となるまでの期間を涼温下で管理してロゼット化を回避する育苗法であり、近年他県で増加 しつつある苗冷蔵法は、夏季の高夜温期に室内で育苗して生理的にロゼット化した苗を低温下に搬入し、ロゼットを打破する方法である。


ロゼット(写真:上)、節間伸張をしている株とロゼット株(写真:下)
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