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グリーンフォーカス 令和4年12月号

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農業技術センター茶業試験場 : 2022/12/01

仕上げ加工のための県内産荒茶の分類


  • はじめに

県内販売煎茶のブランド力を高め販売力を強化するため、荒茶品質に合わせた仕上げ加工技術を確立する必要があります。
そこで、全国茶品評会における「普通煎茶」の審査基準と審査方法を参考にして、現場の仕上げ加工に適した荒茶評価法(審査項目、採点基準)を確立しましたので、その概要を紹介します。


  • 荒茶評価法の特徴

1. 荒茶を外観評価でa、b、cに分けた後、内質の減点項目とその他チェック項目を加えて総合評価することで、A品(上級茶用)、B品(中級茶用)、C品(並茶用)の3段階に分類することができます(図1、2、表1)。



図1 図2 表1

1)外観は大形葉、木茎、古葉等の混入を達観で評価します。各項目は少0点、やや多-1点、多-2点の3段階で評価し、合計点0点が外観a、-1点が外観b、-2点以下は外観cとします。


(1)大形葉の混入は、達観によらない基準としては、茶用篩(ふるい)12号で篩分し、篩上の重量割合が、少は19%未満、やや多は19%以上26%未満、多は26%以上とします(図3)。


図3

(2)木茎の混入は、達観によらない基準としては、拝見盆の上に5cm角の穴を開けた紙を置き、穴から見える木茎数の平均が、少は9.8本未満、やや多は9.8本以上15.5本未満、多は15.5本以上とします(図4)。


図4

(3)古葉等は、古葉、硬葉、黄葉、浮葉、小玉、粉等の出物の混入等を欠点の程度により評価し、少、やや多、多に分けます。


2)内質は、熱湯抽出法(茶葉3gを熱湯200mlで5分間抽出)により水色、香気、滋味の各項目について、良0点、やや劣る-1点、劣る-2点の3段階で評価します。


3)その他チェック項目(全体的な特徴や、特に目立つ長所または欠点、他に内質の審査項目以外でも特記する事項)があれば、概ね-2~2点の範囲で減点または加点します。


4)総合評価でA品(外観、内質に減点なし)、B品(外観-1点までかつ内質-2点まで)、C品(外観cまたは合計点が概ね-4点以下)の3段階に分類します(写真1~3)。


写真1

写真2

写真3
  • おわりに

経験が少なくても荒茶品質の評価が可能になり、加工の際に活用して、仕上げ茶の品質向上や有利販売につなげることができます。




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