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新しい病害虫 VOL.3 モトジロアザミウマ(仮称)

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病害虫防除所 : 2013/06/20

モトジロアザミウマ(仮称)

学名

Echinothrips americanus MORGAN

発生作物

ミョウガ

発生経過

平成15年4月、須崎市の施設栽培ミョウガで、葉にかすり状の被害をもたらすアザミウマの発生が広がったことから調査を行ったところ、これまで本県では発生の見られなかったモトジロアザミウマ(仮称)であることがわかりました。その後、県下のミョウガ栽培地帯を中心に調査を行いましたが、現在、発生が確認されているのは須崎市の施設栽培のミョウガのうち約10haだけです。
このアザミウマによる農作物の被害が国内で確認されたのは東京都小笠原村父島のインゲン、愛知県豊橋市のオオバに続いて3例目です。

成虫は1.3mm程度の小さな虫で、本県のナス、ピーマンの大害虫であるミナミキイロアザミウマなどと同じ仲間の虫ですが、成虫の翅の付け根の色が薄く、白いラインが入ったように見えるのが特徴で和名のもとにもなっています(写真11)。幼虫は複眼が赤く、黄白色でやや細長くて、また、体全体が刺毛に覆われています。蛹は胸部から腹部にかけてやや膨らんでおり、体全体に刺毛があるのが特徴です(写真12)。
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写真11:成虫
写真12:蛹

被害状況

食害を受けた葉は葉縁部からかすり状となり、ハダニによる食害に似ています(写真13)。密度が上昇すると葉全体がかすり状となり、艶がなくなり、場合によっては葉先等が褐変します。本県ではミョウガでしか発生が見られていませんが、オオバ、キュウリ、メロン、ナス、ピーマン、トマトなどに寄生することがわかっていますので、これらの作物を栽培している方は注意してください。
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写真13:ミョウガの葉での初期被害

  1. 本種に対する農薬登録はありませんが、ミョウガのハダニ類に登録のあるコテツフロアブル、また、本県のミョウガでの経過措置承認農薬であるスピノエース顆粒水和剤、アファーム乳剤などで同時防除が可能です。
    ハウス周辺の雑草防除やハウスサイドへの寒冷紗被覆など耕種的防除もあわせて行う。

平成16年3月 高知県病害虫防除所作成


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