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グリーンフォーカス 令和4年10月号

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高知県農業技術センター : 2022/10/01

ナスフザリウム立枯病に対する新規防除体系

  • はじめに

 高知県のナス栽培ではフザリウム属菌によって引き起こされるフザリウム立枯病が多発して問題となっていました。本病害は近年新たに発生した病害であることから、いつ、どのような農薬を散布すると効果が高いのか不明でした。そこで、本病原菌の感染時期や感染部位を解明して、防除適期を明らかにするとともに、効果の高い農薬についても検討を行いました。


写真1

  • 本病原菌の感染部位

 現地調査の結果、本病は第1分枝下の芽かき、収穫、側枝の整枝によりできた傷口で発病し、その他の部位では発病が確認できなかったことから、ナスにできた傷口から病原菌が感染していることがわかりました。


  • 本病の防除適期

 本病は定植から概ね10月末までの間の上記の管理作業でできた傷口で発病が認められ、11月以降にできる傷口では発病はほとんど認められなかったことから、10月末までにできる傷口を対象に、重点的に防除を行うことが重要であると考えられました。


  • 効果の高い農薬

 試験の結果、セイビアーフロアブル20、スクレアフロアブル、ファンタジスタ顆粒水和剤の効果が高いことがわかりました。また、セイビアーフロアブル20は一週間程度効果が持続することがわかりました。


表1

  • 防除実証試験

 定植後、管理作業(芽かき、収穫、整枝)開始から10月までの間にセイビアーフロアブル20、スクレアフロアブル、ファンタジスタ顆粒水和剤を定期的に散布した結果、本病の発病株率は、前作の1/3以下に減少しました。


図


表2





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