GAPの取組 ~農作業中の熱中症対策について~
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はじめに
 近年、皆さんの耳に触れる機会が多くなった「GAP」には、「食品安全」、「環境保全」、「労働安全」、「人権保護」、「農場経営」という5つの項目があります。「労働安全」は農業者の身を守る意味からも重要な取り組みです。
 気温が30℃を超える日も多くなってくるこれからの時期に農業者の身を脅かすのが熱中症です。最悪の場合、死を招くこともある熱中症は、温暖化の影響でそのリスクが高まっています。そこで今回は、屋外で作業することの多い皆さんの健康を守るために、熱中症対策について紹介していきます。
現状
農作業中の熱中症による死亡者数は年によって変動はあるものの、全国で毎年20人前後となっています。死亡事故の80%以上が7~8月に集中していますが、ハウス内では5~6月にも死亡事故が発生しています(下図)。
症状
めまい、失神、頭痛、大量の発汗、吐き気、嘔吐、倦怠感、けいれん、高体温、このような症状が現れた場合は熱中症の疑いがあります。
対策
 熱中症リスクの予測には「熱中症警戒アラート」が有効です。前日に熱中症のリスクを予測してLINE等で通知を受けることができます。詳細は環境省のホームページでご確認ください。
 作業は気温が比較的低い早朝から始めて、気温が高くなる真昼はできるだけ休憩時間にあてましょう。
作業中には、こまめに休憩することを意識して、ほ場の近くに涼しい休憩所を構えて、1時間にペットボトル1本(500ml)を目安に水分と塩分を補給しましょう。空調服の利用も有効です。その場合、水分不足を感じづらいので水分補給をいつも以上に意識するように注意してください。
 また日常生活では、睡眠を十分にとる、朝食を抜かない、作業の前日に過度な飲酒をしない等、体調管理に努めましょう。
 あわせて、作業はできるだけ複数人で行い、もし一人で作業する場合は、家族や周りの人に「どこで、なにを、何時まで」するか伝えてから出かけることで、熱中症になって動けなくなった時の発見を早めることができます。
もし熱中症になったら
 熱中症の疑いがある場合はすぐに作業を中断して、まず涼しい場所に避難しましょう。水分・塩分を補給し、体を冷やして安静にしましょう。症状が回復しない場合には病院で手当てを受けましょう。
 もし意識を失ってしまった場合には発見者が救急に連絡しやすいように、ほ場付近に緊急連絡先を掲示しておくと、いち早く連絡することができます。
さいごに
農業者にとって体の健康は不可欠なものです。今から熱中症対策に取り組みましょう。
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