JA高知県安芸地区におけるGAPの推進
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◆GAPに取り組む意味
GAPとは、「よりよい農業を実践する」という意味で、その目的はずばり、「農家や産地を守ること」につきると思います。
GAPでは取組内容をチェックリストで「見える化」するため、農作業の行程に潜むリスクや法律等の遵守事項が明らかになります。
そして、それを自覚することにより農薬残留事故や農産物汚染等の食品リスクを回避したり、農薬の盗難や流出による環境汚染等の防止にもつながります。
さらに、その取り組みを流通関係者や消費者等に示すことができるのも、GAPの優れたところです。
◆いろいろなGAP
(1)基礎GAP
「環境保全」と「食品安全」の2項目によるもので、平成19年度に「こうち環境・安全・安心点検シート」が作成されました。
JA高知県安芸地区でも、それを参考に土佐あき版の点検シート(25項目)を作成し取り組みを始めました。
それは現在も継続しており、園芸年度末に各出荷場に提出しているシートがこの取り組みの結果になります。
(2)農林水産省ガイドライン準拠GAP【準拠GAP】
平成22年度に、農林水産省が「農業生産工程の共通基盤に関するガイドライン」を策定し、「労働安全」の項目が追加されました。これが【準拠GAP】といわれるもので、高知県でも平成28年からこれに準拠した「高知県版GAP」に取り組んでいます。
JA高知県安芸地区でも、この県版に準じた「環境・安全・安心点検シート」を作成し取り組んでいます。これは【基礎GAP】より記載事項が増えていることから煩わしいと感じるかもしれませんが、産地全体でこのGAPに取り組んでみてはいかがでしょうか。
(3)国際水準GAP
【準拠GAP】より上位の位置づけで、「人権保護」と「農場経営管理」が追加されており、認証を取ることのできるGAPです。
認証の取得や維持には経費がかかることから、県もその一部を補助しています。
安芸農業振興センター管内では室戸市の(有)嶋本食品と馬路村の(株)ゆず組合の2組織が認証を取得しています。
◆補助事業でのGAPの義務化
よりよい農業への取り組みを後押しする意味もあり、表1のとおり、国や県の補助事業の一部で【準拠GAP】以上の取り組みが義務づけられています。この動きは今後も加速することが想定され、【準拠GAP】に取り組むのは「あたりまえのこと」という意識改善が必要になりそうです
◆JA高知県安芸地区の取り組み
【基礎GAP】は部会全員が取り組み、【準拠GAP】については、令和3園芸年度で23部会中8部会や一部の生産者の取り組んでおり、今後も取組を拡大していきます。
(1)生産者が行うこと
GAPは「点検シート」を用いて自分の農業経営をチェックしますが、ここで重要なのはGAPは点検シートに○や×をつけることではなく、×になっている項目の改善方法を考え実行することです。
(2)次園芸年度改善すべき項目
令和3園芸年度の調査で取り組みの低い項目は、「農薬の保管管理」や「防除日誌の定期提出」でした。農薬は盗難防止のため、鍵のかかる場所で保管しましょう。
9月からの新園芸年度を機に、一人でも多く【準拠GAP】取り組み、よりよい農業経営を目指しませんか。
安芸農業振興センター
0887‐34‐0138

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