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青果物の鮮度保持包装技術(品質管理)

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高知県農業技術センター : 2013/10/09

パーシャルシール包装による鮮度保持技術

 品質管理担当では、簡易で低コストな鮮度保持包装法として「パーシャルシール包装」を開発し、平成13年に特許を取得しました(特許第3259166号)。


ニラ・パーシャル

【特 徴】
1 青果物をフィルムで機械包装する際に溶着する部分に微細な空隙を残し、ガス透過性を調整する方法です。
2 空隙部の大きさを変えることにより、袋のガス透過量を微量に調整できます。
3 袋内が低酸素・高二酸化炭素状態となり、青果物の呼吸作用が抑制され、高い鮮度保持効果が現れます。
4 包装機のセンターシールローラーの交換のみで本包装が実施できるため、産地への技術の導入が容易です。
5 ネギなどでは発泡スチロール容器による出荷が行われていましたが、本包装法の開発により段ボール箱での出荷が可能となり、出荷資材費が著しく低減されました。
6 本法は実用化技術として、ニラ、小ネギ、青ネギの産地に導入され、年間約70億円の販売に利用されています。


ネギの鮮度保持

スーパー・パーシャルシール包装による鮮度保持技術

 農産物の輸出では、国内流通に比べて過酷な条件になることから鮮度低下が著しく、輸送コストの高い航空便の利用を余儀なくされてます。当センターでは、平成19~21年度に研究課題「青果物のスーパー・パーシャル鮮度保持包装技術の確立」のなかで、輸送コストが航空便の1/10となる船便に対応した鮮度保持包装技術を開発しました。1週間程度を要する船便に対応するためパーシャルシール包装の改良を行い、ネットメロン、高糖度トマト、ニラ、ネギなどを対象として、台湾、マレーシア、香港に向けての輸出試験も実施しました。

~~結果~~

1) 国内では高温に遭遇する場面がみられましたが、リーファコンテナに搬入後は3℃・80%前後の低温・高湿環境下で推移し、台湾到着後もほとんど高温下に置かれないことがわかりました。

2) ネットメロンおよび高糖度トマトの軟化抑制効果、ニラおよびネギの緑色保持効果が確認されました。

3) 船便では荷物の取り扱いが乱暴で、段ボール箱が潰されたり破れたものも見られました。


輸出SPS

 この他にも、オクラ、ブロッコリー、ナバナ、アスパラガスなどの鮮度保持包装技術を開発しています。




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