防除所だより vol.3 ~斑点米カメムシ~
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う:あ~イネがそよそよ風に吹かれてきれいだね。
つ:あれ~っ?こんな炎天下の真っ昼間に、全力で網を振りゆう(振っている)お兄さんがおるでぇ~!(いるよ!)
う:このお兄さんは決してあやしい人ではありません(防除所の業務を遂行中なんだ)。
お兄さんはね、イネの害虫「斑点米カメムシ」の発生調査のため、カメムシを捕まえているんだよ。

つ:はんてんまい? かめむし???
う:うん、「斑点米カメムシ」っていうのはね、「カメムシ」のうち、稲をえさにしていて、お米に被害を与えてしまう困ったカメムシの総称なんだよ。
稲穂が吸汁(きゅうじゅう)されてしまうと、米粒に茶褐色の斑点ができたり未熟米になったりするんだ。そうなるとお米の品質が下がってしまうので、農家さんがとても困っちゃうんだよ。
冬のあいだは近くの雑草地などで、成虫または卵の姿で過ごしているけれど、稲穂が出る頃にやってきて、卵を産んでどんどん増えてしまうんだ。
つ:ほんで(だから)はよう(早く)見つけて、被害を防ぐために調査をしゆうが(しているの)ですね!
う:うん、そういうことだね。
つ:さあ~、どんなカメムシが捕まったがやろう?(捕まったんだろう?)

う:これは「クモヘリカメムシ」という大型の斑点米カメムシだよ。

う:こっちは「アカスジカスミカメ」という小型の斑点米カメムシだよ。
高知県ではここ数年の調査で、この「アカスジカスミカメ」の捕獲数が増えてきているんだ。今後発生の動向に注意をしていかなくてはいけない害虫なんだ。
う:防除所では毎年、この斑点米カメムシの発生調査を行っています。
今年のデータは ↓ こちらからご参照くださいね。
う:今月は高温で降雨が少なかったためか、干上がってしまっている田んぼをたくさん見かけたよ。

う:こちらの田んぼは、もう何日もお水が入っていないようで、イネが黄色くなって枯れかけているところがあったんだ。(矢印部分)。この部分は地面が完全に乾いてしまっていたよ。
今月のイネ調査では、病害虫の発生だけでなく、田んぼにお水がないことも心配だったよ。
つ:ぼっちりばあに(ちょうどいいくらいに)雨が降ってくれたらえいけんどねぇ…。(いいのだけれどねぇ…。)
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