グリーンフォーカス 平成25年4月号
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人材発掘・育成によるれいほく園芸産地の再生
- 【取り組みの概要】
急速な担い手の減少が予想される管内においては、より積極的な担い手確保と育成の取り組みが必要となっています。そこで、JA土佐れいほく園芸部を中心に嶺北地域農林業振興連絡協議会農業部会や関係機関が一丸となり、就農希望者の受入体制づくりや新規就農者から生産部会を対象とした担い手育成に一体的に取り組む「人材発掘・育成プロジェクト」を推進しています。
本年度は、農地・家屋等の情報収集や研修受入可能農家のリストアップ、新規就農者等の勉強会の開催及び就農相談会において嶺北地域のPR活動を行いました。
また、JA土佐れいほく園芸部米ナス部会の農家8戸を対象に、経営調査を行い、経営目標作成に向けた啓発を実施しました。その結果、記帳による経営実態把握の必要性が認識され、経営目標の作成につながる見込みです。
- 【主な活動内容と成果】
1)農業研修制度の充実
●農地、空き家情報の収集・・・シシトウ部会(部会員72名)を対象にアンケート調査を実施し、有望な情報については現地確認調査を行いました。
●農業研修受け入れ農家づくり・・・研修制度に係る「研修計画」の作成支援を行い、研修受入機関として3経営体(大豊町2経営体、本山町1経営体)が認定されました。また、意向調査により新たに13経営体が研修受入可能であることを確認しました。
嶺北地域での研修受け入れ機関等の認定数(指導農業士含む)
町村名等 | 本山町 | 大豊町 | 土佐町 | 大川村 |
受入機関等認定数 | 2 | 4 | 2 | 0 |
●受入農家と研修希望者のマッチング・・・研修希望者について、関係機関で研修及び就農意欲等の確認や研修計画の協議を行い、大豊町で新たに2名が研修を開始しました。
●就農計画作成支援・・・関係機関とともに農業研修中の認定就農者と面談し、経営品目の見直し等について協議した結果、研修終了後に独立自営で営農を開始することができました。また、新規1件の就農計画作成に向けて支援を行いました。
●就農に関するPR活動・・・大阪で開催された農業人フェア(2月)において、JAとともに嶺北地域のPRを行いました。
2)新規就農者等の経営安定に向けた支援
新規就農者等勉強会 | 6月 | 天敵活用技術 |
10月 | 物理的防除技術 | |
12月 | 山間試験室視察 | |
1月 | 土壌診断 | |
担い手研修会 | 11月 | 農業経営 |
3月 | 有機JAS制度 |
新規就農者等勉強会 農業人フェア(大阪)での嶺北地域のPR
3)経営管理意識の向上
(1)経営実態把握
4月25日の現地検討会において、経営記帳についての必要性を啓発した結果、定期的に記帳する意識が高まりました。記帳方法を検討した結果、農薬費・肥料費・諸材料費の3費目に絞って記帳することになり、8戸中7戸が3費目を記帳しました。記帳結果を集計・分析し、調査結果を3月の反省会で報告しました。また、簿記記帳は、25年も継続して部会で取り組むことになりました。
(2)意識啓発
現地検討会や勉強会などの部会活動に合わせて労務管理(6月27日)、経営記帳方法(9月14日)、経営目標(12月20日)について情報提供しました。また、青色申告のメリットや記帳結果を活かした分析方法について専門家による「農業経営研修会」(11月29日)を開催しました。
農業経営研修会
- 【今後の課題】
●農地(ハウス)、家屋の流動化の促進
●自立経営可能な農業経営モデルの育成
●個別農家の経営目標作成支援
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