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メロン黄化えそウイルス(MYSV)による病害

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病害虫防除所 : 2013/06/20

発生状況
 メロン黄化えそウイルス(MYSV(旧名MSWV))は、1992年に静岡県の施設メロンで初めて確認された。
 県内では1995年に須崎市の抑制キュウリで発生が確認(当初、キュウリ黄化えそ症と呼んでいた)され、現在では須崎市、土佐市、旧春野町、旧大方町などのキュウリ、メロンに発生が拡大している。
 本ウイルスはアザミウマ類によって媒介される。寄主範囲はキュウリとメロンに限られているが、今後さらに発生が広がる恐れがあるので注意を要する。

病 徴
 メロン黄化えそウイルスに感染すると、葉では初め葉脈透化を生じ、後に
モザイク、えそ斑点、葉脈えそ、葉の黄化
など多様な症状を示す。
 キュウリでは果実に
モザイク症状や奇形等
の病徴を現す場合がある。また、メロンでは
ネットの形成が異常
になる場合がある。
 


寄主範囲

 自然感染が知られている植物はキュウリとメロンだけである。


メロン黄化えそウイルス(MYSV)の寄生性
 

わが国で自然感染が知られている植物 
  キュウリ、メロン

わが国での自然感染は未確認であるが、接種を行うと感染することが知られている植物
  ユウガオ、シロウリ、スイカ、ホウレンソウ、ツルナ、ニガウリ

伝搬方法
 アザミウマ類によって媒介される。土壌伝染、種子伝染はしない。また、汁液伝染もほとんどないので、栽培管理による伝染の心配はない。
 媒介が確認されている種はミナミキイロアザウマであるが、他のアザミウマ類も媒介する可能性がある。伝染環はTSWVと同じで、MYSV感染植物体上で育った幼虫(特に1齢幼虫)だけが保毒虫となり、この幼虫が成虫となって、健全な植物を摂食することでウイルスを感染させる。また、この保毒成虫は死ぬまでウイルスの媒介能力がある。
 


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アザミウマ類の生活環とMYSVの伝染環



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左:ミナミキイロアザミウマ成虫 右:ミナミキイロアザミウマ幼虫

防除対策

  1.  発病株はすぐに抜き取り、焼却又は埋没処理する。
     媒介昆虫であるアザミウマ類の防除を徹底する。
     未発生地では種苗による持ち込みに注意する。
     アザミウマ類の防除対策として、ハウス開口部のネット被覆、近紫外線カットフィルムの利用、シルバーポリマルチなど物理的な方法を積極的に活用する。
     栽培終了後は直ちにハウスを密閉し、5~7日間蒸し込み処理を行い、その後、残渣を焼却処分する。


平成12年3月作成
高知県病害虫防除所 


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