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えそ斑点病

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病害虫防除所 : 2013/06/20

えそ斑点病

病原ウイルスMelon necrotic spot virus:MNSV

発生作物:スイカ

発生状況等


平成8年4月、夜須町の施設スイカで発生が確認され、現在も発生が続いています。また、平成13年5月になって奈半利町及び春野町の施設スイカでも確認されました。尚、抗血清等で確認された発生品種は金時(台木:かちどき)です。

病徴と被害


果実では果肉が水浸状となり、空洞を伴う場合があり(写真左)、また、内部果皮部分に黄褐色壊死塊(写真右)が見られる場合もあります。さらに、果柄にえそ斑点が生じ、果実表面に凹凸が見られることがあります。
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罹病果(写真左)と果皮部分の壊死(写真右)

葉には退緑色斑点、後に壊死斑点、葉脈壊死が生じ(下写真)、葉柄、巻きひげにも壊死が見られます。
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葉の病徴

病原ウイルスの諸性質


Carmovirus属に属する、直径30nm、球状のウイルスです。
汁液接種でスイカ、ユウガオには容易に感染し、またツルナや、カボチャ(はやと)、メロン(サンライズ)、キュウリ(久留米落合H)、カボチャ(新土佐)などの特定品種に感染することが確認されています。また、本ウイルスはこれまでメロンで発生しているウイルスとは異なる系統であると思われます。
県外では、鳥取県でも本病害の発生が確認されています。

伝染源と伝染方法


伝染源は発生ほ場の汚染土壌、汚染種子、汚染植物ですが、土壌伝染は土壌中に生息するOlpidium菌によって媒介されます。種子伝染は種子に付着したウイルス粒子が土壌中に生息しているOlpidium菌に付着してから、見かけ上の種子伝染が起こります。発病株からは接触によって他の株に伝染します。

 

防除対策

本病害が疑われる場合は病害虫防除所等にウイルス診断を依頼し、本病害であるかどうかを確認する必要があります。
本病害である場合は以下の対策をとってください。

  1. 蒸気、臭化メチル、クロルピクリン等により土壌消毒を行う。
    種子は無病のものを用いる。
    一度使用した資材は消毒する。
    日常の管理作業では接触伝染に注意する。
    収穫後の果実、残さは埋没または焼却処分を行う。


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平成14年3月 高知県病害虫防除所作成


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