新しい病害虫 VOL.5 イチジクヒトリモドキ
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病害虫防除所 : 2013/06/18
イチジクヒトリモドキ
学名:Lacides ficus(Fabricius)
発生作物:イチジク


写真1:イチジクヒトリモドキの被害状況
発生経過
平成17年9月、南国市大�欠のイチジクで、本県ではこれまで未発生であった南方系鱗翅目害虫イチジクヒトリモドキによる食害被害が発生しました。本県への侵入時期などは不明ですが、その後の調査で平成16年頃、高知市でも発生していたことが確認されました。
形態及び生態
卵は淡黄色のまんじゅう型で、30~60個かためて葉裏に産み付けられます。幼虫は灰色がかった黒色で腹面は橙黄色、背には白く長い刺毛が生えており、葉や果皮を食害します(写真1、2)。蛹は土中の浅いところで土繭を作って越冬した後羽化します。成虫は橙黄色、黒色、白色の斑紋をもつ蛾で、夜間活動します(写真3)。
幼虫の寄主植物はイチジク、イヌビワ、オオイタビなどで、近年、中国及び四国地方でも被害が報告されています。

写真2:イチジクヒトリモドキ幼虫

写真3:イチジクヒトリモドキ成虫
防除対策
- 若齢幼虫が葉裏に群生する時期に寄生葉を取り除いて処分します。
- イチジクのアザミウマ類に登録のあるアディオン乳剤やスカウトフロアブルで、同時防除が可能であるとの報告があります。
平成18年7月作成
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