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新しい病害虫 VOL.5 トルコギキョウ葉巻病

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病害虫防除所 : 2013/06/18

トルコギキョウ葉巻病

病原ウイルス:Tomato yellow leaf curl virus(TYLCV)
発生作物:トルコギキョウ
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写真1:トルコギキョウ葉巻病の症状

発生経過

 平成17年10月上旬に、安芸郡内の施設栽培のトルコギキョウでこれまでとは症状の異なる株の萎縮、葉巻の症状が発生し、高知県病害虫防除所でPCR法で検定したところ、Tomato yellow leaf curl virus(TYLCV)によるトルコギキョウ葉巻病であると確認されました。
 現時点では、県内では安芸郡と香美郡で発生していますが、他県では、長崎県、佐賀県、宮崎県、熊本県、福岡県で発生が確認されています。
 なお、同じウイルスで発生するトマト黄化葉巻病は、県内でも平成16年から発生しており、安芸郡および香美郡内では平成17年に入って発生が確認されています。

病徴

 葉は小型化し、葉脈が隆起、葉表を内側にして巻き、発病部位より上は節間も萎縮します(写真1)。そのため、この病害が発生すると商品価値は著しく低下します。
 

伝播等

 本ウイルスはシルバーリーフコナジラミによって媒介されます(写真2)。なお、経卵伝染や管理作業による汁液伝染、種子伝染、土壌伝染およびその他の害虫による媒介は確認されていません。

宿主範囲

 自然感染ではトマト、トルコギキョウのほか、インゲンマメや雑草(ウシハコベ、エノキグサ、ノゲシ等)への感染が確認されており、保毒したシルバーリーフコナジラミを用いた接種試験では、ピーマン、タバコ、ジャガイモ、ヒャクニチソウへも感染することが確認されていますが、トマト以外の植物が感染源になるか否かは不明です。


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写真2:シルバーリーフコナジラミ成虫

防除対策


  1. 発病株の早期発見および除去に努めます。
  2. 媒介虫であるシルバーリーフコナジラミの防除を徹底します。なお、薬剤防除以外でも施設開口部への防虫ネット(1mm目以下)被覆や黄色粘着シート、近紫外線カットフィルムの利用、ほ場周辺の除草などを行い、侵入や増殖を防ぎます。


平成18年7月作成




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