高温対策をしよう~寒冷紗の手動開閉について~
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皆さんこんにちは。夏秋栽培の方は、来年度の作に向けて準備を進めているところでしょうか。
さて、本年度の夏は本当に暑かったですね。気象庁によると、1946年の統計開始以降、西日本では1番暑い夏になったとのことです。
その高温により嶺北の多くの作物も被害を受けました。例えば、ミニトマトでは着色不良の果実が多く発生しました(図1)。またシシトウでは花が落ちたり、石実がたくさんできてしまい、例年より収量が減る方が多かったです。
また作物だけでもなく、作業する農家にとっても高温は困った問題です。熱中症のリスクも上がりますし、作業を行うのが余計しんどく感じると思います。
図1 着色不良のミニトマト
そこで高温対策としておすすめしたいのは、「遮光・遮熱」です。ハウス内に入る光をカットすることで、ハウス内の温度を下げることができます。資材として色々はものが販売されていますが、最も馴染みがあるのは「寒冷紗」だと思います。
ただし、寒冷紗などの遮光資材を使う上で、曇雨天時の光不足に注意が必要です。晴天の日は光の量が十分にあるため遮光しても問題ないのですが、曇りや雨の時は光の量が少ないので、その光を更に遮光してしまうと、作物の光合成量が減ってしまいます。その結果、樹勢が低下したり、花数が減るなどの問題が起きてしまいます。
嶺北のあるシシトウ農家では、その問題を解決するために、ある取り組みを行っています。
それが「寒冷紗の手動開閉装置(手作り)」です!
図2 寒冷紗を手動開閉できるように改造している。
これならば、晴天の日は遮光をし、天気の悪い日は遮光をせずに光を最大限活用することができます。
手動開閉にする仕組みをざっくりとイラストで説明すると、図2のようになります。ロープを引っ張ることで寒冷紗が展開し、反対側のロープを引っ張ると収納されます。

図3 寒冷紗 手動開閉の仕組み
実際に動いている様子を見たい方は、こちらの動画をご覧ください。軽い力で引っ張れることが分かると思います。。
https://www.youtube.com/watch?v=meibs7iIuGE
恐らく来年度も高温傾向が続くと思います。ご自身のためにも、できることから高温対策の準備を進めましょう!
方法などについて詳しく聞きたい方は、お気軽に嶺北農業改良普及所までお電話ください。
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