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     オランダの大規模な施設園芸に圧倒されました     ~ 高知県立農業大学校2年生のオランダ体験 ~

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農業大学校 : 2023/09/14

 農業大学校では2010年からオランダ国レンティス校との交換留学をしています。
 2023年はコロナ禍も落ち着いたので、4月に7名のレンティス校学生を農業大学校に受け入れしました。今回は、7月29日から8月5日の8日間、農大学生2年生5名がレンティス校のあるウエストラント市を訪問しました。
旅程の前後1日半は移動時間に費やしたので、ウエストラント市の施設園芸の研修は実質3日半となりました。その期間中、レンティス校学生宅でホームステイも体験しました。主な研修先は次のとおりです。


ansu

 150品種のラン(バンダ)を栽培し、切り花・鉢を生産。タイの種苗会社を合併してタイの苗を購入。同社のランは世界で一番美しいとのこと。コロナ禍のラン売り上げ減少に対し、アグラオネマ、チランジア生産も開始。


ランの会社

ansuの見学(宙吊りで栽培)


ラン(バンダ)

ラン(バンダ)


Houwer Plant

 アンスリウムのポット販売の会社で、オランダ生産の35%を占める。太陽光パネルなどのグリーンエネルギー化を目指しており、化石燃料は60%。潅水が底面給水であること、天敵(ダニ)利用、値段が付かなければ廃棄すること、等が参考になった。


会社の様子

出荷調製の様子


アンスリウム

アンスリウム(白いテープは天敵資材)


Van der Knaap

 ラディッシュとパプリカ生産の会社。ラディッシュは夏21日間、冬100日間で収穫するが、寒すぎる真冬は作を休む。草丈は低いが、機械作業のためには軒高施設が必要とのこと。


会社の様子

農場の様子


ラディッシュ収穫

ラディッシュ収穫


Beyond CHRYSANT

 キク生産の会社。栽培は挿し木から収穫まで全て機械化体系。日長処理にナトリウム灯、赤青LED、赤白LEDを装備。24時間収穫で夜間労働者の労働環境改善のために赤白LEDが必要とのこと。主にロシアに販売。


左から赤白LED、赤青LED、ナトリウム灯

左から赤白LED、赤青LED、ナトリウム灯


キク

キクの生産


Villa Gerbera

 ガーベラ46品種をヨーロッパだけでなくカナダやドバイにも販売。潅水は1鉢毎に点滴潅水で行う。施設内にはウイルス病防止のため不織布の服を着て、靴カバーを付けて見学した。


会社の様子

不織布を着て見学


ガーベラ

ガーベラの出荷(ミックスの規格)


P MOSTERT WOOTERSWEG 2a SCHUUR

 ブドウ生産施設。オランダでは通常、海外の低コスト栽培のブドウが流通しており、国内生産のブドウがなく、ここでは趣味として古いタイプのガラスハウスで栽培しているとのこと。


会社の様子

ブドウ生産の様子


ブドウ

オランダでは珍しい国産のブドウ


今回の体験で学んだこと(学生のコメント)

<栽培技術>
底面給水による潅水は生産性も高く、作業の省力化・効率化が図れそう。
赤青LEDの補光で収量増が期待できそう。
とにかく施設の規模の大きさに圧倒されただけでなく、時期に合わせた温度や水分管理、衛生管理など細かい部分もしっかり行っていた。

<文化>
異なる価値観を持つ移民を受け入れることができる「寛容」な文化に触れることができた。
ホームステイを通してオランダの食文化、クロケット、パンケーキ、チーズを楽しめた。
コミュニケーションでは簡単な会話は直接、複雑な会話は翻訳機を使ったので問題なかった。もっと英語の理解力を高めたいと思った。
初めての海外旅行で初めて触れる文化、見るもの、体験するもの全てが新鮮で楽しかった。

<感想>
貴重な体験で勉強になった。
今回学んだことを将来に活かしたい。
また海外に行ってみたい欲求が湧いた。
農家個々でなくオランダ全体の農家の考えが日本と違っており、農業が若者の未来のある仕事のように捉えられ、仕事を楽しんでいるオランダ人はとても輝いて見えた。
この研修で培った発見力、多様な考え方への理解を活かし、自分の人生をもっと豊かにしていきたい。




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