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グリーンフォーカス 平成27年8月号

高知県立農業担い手育成センター : 2015/08/01

農業者の総合的支援施設「農業担い手育成センター」が開設2年目を迎えました!」

  • ●はじめに

平成25年度、26年度の高知県の新規就農者は263名、261名でした。目標の280名に、近い数値ではありますが、うち約4割はIターン就農が占めており、新規学卒者やUターン者だけでは、280名の確保は困難な状況となっています。
 こうした背景を踏まえ、新規就農者の確保・育成の拠点として、収益性の向上による産地の維持発展、農家所得の向上を目指す先進技術の実証・普及の拠点として、昨年4月に農業担い手育成センターが開設して一年四ヶ月が経過しました。
 そこで、当センターが昨年度から進めてきた新規就農者の確保・育成にかかる就農支援の取組状況や、環境制御技術等の導入による実証栽培の成果の概要について紹介します。


  • ●就農支援部門

当センターで就農に向けて実践的な研修を積んでいる長期研修生の円滑な就農に向けて、産地とのマッチング機能の充実強化に取り組んでいます。県内を東(安芸、中央東農振センター管内)中央(中央西農振センター管内)西(須崎、幡多農振センター)の3ブロックに分けて、チーフ以下3名の就農支援担当を配置し、市町村、JA、農振センター等との連携・調整を行うなど長期研修修了後の農家研修や就農へスムーズに繋がるよう支援を行っています。
 今後より一層の円滑な新規就農者確保に結びつけていくためには、研修生の資質向上や、産地・地域における産地提案型による担い手確保対策を契機とする受入体制の整備、充実等が急がれるところです。


  • ●長期研修生確保への取り組み強化

平成28年度には、長期研修生の定員枠を現在の20名から40名に倍増され、そのために、今年度新たに20人が宿泊できる長期宿泊施設をCLT工法により建設する予定です。
 拡充される長期研修生の確保対策として本年度は、働きながら高知の農業が学べる出前講座「こうちアグリスクール」をこれまでの東京、大阪、高知会場に加えて新たに名古屋で開催することとしました。4会場で合計130名の定員確保に向けて、県外で開催される就農相談会等への参加とともにインターネット、雑誌、新聞等でのPR、また市町村,JA等の関係機関にもご協力をいただきながら、各種会合等での当センターの紹介や研修の広報に努めています。
また、昨年度から取り組みが始まった産地が望む人材を募集する「産地提案型」の新規就農者確保対策ですが、JAや市町村から現在19の提案書が示されています。
この産地提案における当センターの役割として、各地域で行う実践的な農家研修前の基礎研修部分を担う施設として位置づけていただくことで各産地との連携が図られスムーズな就農に繋げていきたいと考えています。


研修実績

  • 今後の取り組み

 

 

研修実績

 

表1 研修参加者数

   

平成27年7月31日現在

研修メニュー

研修生数


(15〜26)

15〜25年度

26年度

27年度

 

新いなかビジネススクール

391

17

(2)

408

 

農業基礎講座

1325

209

146

1,680

 

農業機械研修

465

15

(4)

480

 

こうちアグリスクール
(定員110→130)

(東京)

172

33

(4)

328

(大阪)

44

(13)

(名古屋)

 

 

(2)

(高知)

52

27

29

 

アグリ体験スクーリング

445

52

(2)

497

 

就農希望者長期研修

193

16

(9)

209

3,043

413

175

2,896

注:基礎講座6回(〜26年度)→3回(27年度:水稲、花き、果樹削)

   
             

 

 表2 研修生の進路状況

       

進路状況

研修生数


(15〜26)

15〜25

26年度

27年度

研修修了生

高知県で就農

 

137

3

0

140

  (うちゆとり農業)

 

(23)

 

 

(23)

研修支援事業(準備中含む)

5

5

(1)

4

就農へ向け取組中

 

4

2

0

6

進路変更、その他

 

47

2

0

49

当センターで研修中

 

0

4

(8)

4

193

16

(9)

7



研修写真 研修写真 研修写真
  • ●研修・実証部門

研修・実証部門では、チーフ以下6名を配置し、長期研修生に対する栽培技術指導に当たるとともに先進技術の実証を行っています。
昨年度7棟のハウスを新設し、既設分を含め19棟のハウスが研修・実証栽培に活用できる体制となりました。
このうち2棟は軒高5.5mの養液栽培用ハウスです。既設分を含め19棟(うち2棟は育苗用)のハウスが研修・実証栽培に活用できる体制となりました。
 27年度は県の主要品目を中心にオランダ型変温管理や炭酸ガス施用や細霧装置による飽差管理などの環境制御技術を組み入れた栽培実証を予定しています。また山間試験室から移管された中山間地域の課題や次年度から稼働する次世代施設園芸団地との連携を踏まえた課題など多くの実証栽培に取組みます。
 なお、26年度は、トマト、ピーマン、キュウリ、ナスの各品目で炭酸ガス施用や温湿度管理等の環境制御技術に導入条件下において品種、仕立て及び栽植方法等について検討を行いました。各品目とも環境制御等による増収効果が確認されましたので、その一部について概要を紹介します。(図1.2)



(図1.2)
  • 平成27年度 農業担い手育成センター研修・実証ほ場作付計画(ハウス・露地)

27年度作付計画
  • ●公開セミナーの開催

 高知県の産地・地域の現状を踏まえ、新規就農者の確保育成及び先進技術の実証普及の取組みについては、今後、一層の加速化が求められています。
当センターは、意欲的な農業者を始め、営農指導員、普及指導員等が先進技術等を「見て、学んで、感じる」ことができ、技術や情報交流の場としての機能を備えていますので、現地検討会や各種の研修に活用していただきたいと考えています。
また、新規就農対策や先進技術等に関する情報の発信と農業者や関係機関が相互研鑽を目的に、年1〜2回の公開セミナーを開催して関係者のより一層の交流を図っていきたいと考えています。